食べ物のネタ①~腸詰~
きわどいネタが続いたので気楽なネタを。
今回は腸詰――ソーセージである。
理由は作者の夕食だったから。
ウインナー・フランクフルト様々な名称があるが、挽肉を腸などで包んで加熱殺菌処理した食べ物だ。
腸詰が異世界ファンタジーのネタになるかというと、
・保存食(旅や戦争で必須)
・バリエーションが多数(地域差、世界差が出しやすい)
・美味しい
と物語の中に出しやすいのだ。
○腸詰の材料
腸詰の構成要素を挙げよう。
これはオリジナル異世界腸詰を作るための土台となる。
①肉:牛、豚、鶏、羊、山羊、鹿、鵞鳥、孔雀、魚、卵など動物性たんぱく質なら何でもござれな状態。血なんかも材料にされる。
②皮:腸、胃袋、心臓、脚など中に肉を詰めて整形できるなら腸に拘らない。腸詰じゃないじゃんとか言わないで。更には皮のないソーセージなんてのもある円盤状に薄くし燻製して完成(焼かない燻製ハンバーグ?)。
③香辛料&保存料:塩、スパイス(胡椒等)、ハーブ、穀物、油&脂とこちらは味付け&菌の増殖を抑える目的。
④殺菌方法:材料とは言いがたいが殺菌のための加熱も燻製、自然乾燥、煮沸と複数ある。燻製はチップの種類、自然乾燥は生産地の気候、煮沸も水ではなく葡萄酒で煮るなどで更にネタモトが増える。
追記:腸詰は地域によって名前がある。地名や各地の言語に合わせた読み替えなどだ。フランクフルトソーセージは、ドイツのフランクフルト由来。ウインナー・ソーセージは、オーストリアのウィーン。ドイツのヴァイスヴルトスは”白いソーセージ”の現地語読み。
○具体的な腸詰の例
ネタになりそうな腸詰をいくつか。
①ブラッドソーセージ
血を使った赤い腸詰の一例。
肉は、豚の血と肝臓と卵の黄身。
皮は、羊の腸。
香辛料は、塩と松の実と胡椒。
殺菌方法は、葡萄酒と魚醤で煮る。
独特の風味があるらしい(そらそうだろうな)。作者は肝臓が大好きなので機会があれば食べたいものである。
②ホワイトソーセージ
赤の次は白い腸詰。
肉は、豚の脂に卵白。
皮は、羊の腸。
香辛料は、塩と胡椒とポロネギ(西洋ネギ)。
殺菌方法は、燻製。
こちらは全く赤みが無い腸詰。卵白が加熱により固形化することを利用して豚の脂を楽しむ手法だ。
③ハートソーセージ
肉は、子羊。
皮は、羊の心臓。
香辛料は、塩・胡椒・月桂樹の実・魚醤・タマネギ・葡萄汁。
加熱方法は、燻製。
正式な名称が不明なのでハートソーセージと書かせていただく。
どちらかというと内臓の有効利用が目的に思えるのだが動物性たんぱく質が貴重な時代だったということだろう。
残念ながら味については文献が見つからなかった。
他にも胃や豚足に肉を詰めるなどバリエーションは多い。
○創作異世界ソーセージ
ここまで読んでいただければ手軽な異世界ソーセージがいくつか思いつくことだろう。
例えばドラゴンやグリフォンなどの異世界生物が材料のもの。
ドラゴンの心臓を使ったソーセージなどプレミアものだ。
というわけで適当にでっち上げてみる。
①異種族が食べるソーセージ
肉は、豆を磨り潰したもの。
皮は、野菜の葉。
香辛料は、ハーブ・茸・塩。
加熱方法は、天日干し。
菜食主義の異種族……例えば草食の羊の獣人やエルフなど肉を食べない種族がいる異世界での一品。
まあ、捏造ベジタリアンソーセージです。
菜食主義の異種族出す時に、お寺の精進食とか参考にするいいかも。
ネタの宝庫だった。
②ドラゴンリーチソーセージ
肉は、ドラゴンの血液。
皮は、リーチ(蛭)。
香辛料は、塩・胡椒・生姜。
加熱方法は、蒸し。
さっぱりした後は、逆の異世界のブラッドソーセージ。
ドラゴンに寄生する蛭を捕まえて、塩と香辛料に包み蒸し焼きにする。
蛭は血を吸うとき水分をこしているので濃厚な味わいになることだろう。
ドラゴンの血液には毒があり、蛭は毒素の除去もする――なんて設定を捏造してもいい。
なお日本では食さないが、蛭を食べる文化はいくつかあるらしい(二つの書籍で確認)。
まあ、間違いなく異文化というか異世界観が出るだろう。
③不死のソーセージ
肉は、不死鳥の手羽先。
皮は、吸血鬼の心臓。
香辛料は、世界樹の新芽。
加熱方法は、ドラゴンの血液で煮沸。
最後は材料を揃えるだけで英雄譚ができるだろう一品。
恐らく調理にも英雄的料理人が必要。
不死を求める王を諌めるため、臣下が”不可能な偽レシピ”を教えたら本気にして国を挙げて材料を集め始める……ネタになりそうだけどコメディよりかな。




