Youtubeの24時間視聴維持率のデータを使用する理由
さて、本エッセイの分析においては、「Youtubeにおいて、ショート動画の公開から24時間以内の視聴継続率」という数字を使って、動画のはじまりの優劣を比較します。
なぜ、この数字を用いるのかについて、本チャプターでは説明します。
ただの説明なので、スキップして、次チャプターのデータに飛んでしまって問題ありません。データの裏付けに納得したい人向けです。
①なぜYoutubeなのか
なぜ、Youtubeのデータを参考にするのかをご説明します。
SNS等を眺めていると、こんな愚痴をするユーザを目にしませんか。
「Youtubeの検索機能は役に立たない。キーワードと違う動画ばかり出てくる」
確かに、検索機能を使ってみると関係のない動画が、結構、検索上位結果にひっかかってきます。
たとえば、新発売のスマートデバイスのレビュー動画を探そうとしても、実際の感想ではなく発売前の予想や噂話ばかりが並んでしまうことがあります。
と、いった具合に、思ってた通りの動画が出てこないというのがユーザの不満の種だったりします。
でも、意味もなく不便な仕様になっているわけではないのです。と、いうのもYoutubeは
「どんなに検索関連度の高い動画であっても、そして、そのユーザにとって重要な動画であっても、他のユーザが興味ないと思った動画は、ほとんど表示しない」
という設計になっているのです。
逆に言うと、広い視聴者に愛されるものに限らず、視聴者を怒らせる炎上系であっても、一部マニア向けであっても、何かしら、心に刺さる要素があって、見たくなるターゲット層がいる動画は伸びます。
ある種、2025年時点においては、「自分が作った物語は面白いのか」というリアルなお客の反応を試せる最前線と言えます。
各小説投稿サイトや他メディアもそうあってほしいとは思うものの、
(a)リアルタイムの視聴反応をどうやって計測するか
(b)米国シリコンバレーの最先端アルゴリズムすぎて日本で真似するのが難しい
なんかの壁でなかなか実現が難しかったりします。
というわけで、Youtubeで面白い、再生数稼げると思われてるものは、万人に面白いとまでは言いませんが、刺さるターゲット層が、結構広いくらいのことは保証できそうです。
②なぜ、ショート動画なのか
ショート動画は、時代の最前線ですね。スマホなどに次々と目の前を流れていく情報を「見る」「見ない」をユーザが瞬時に判断して、次々と処理していく。
そして、そのデータがYoutubeStudioというアプリを通して閲覧できるというのは心強いですね。
自分が投稿した小咄の中で何がウケていて、何が全然ウケていないのかが残酷なほどまでに現実として突きつけられてくるんですよね。
これほど生の人間の感情を数字として突き付けてくるプラットフォームはなかなかないです。
③なぜ視聴継続率なのか
まず、視聴継続率とは何かを説明しましょう。Youtubeのヘルプでは以下のように説明されています。
https://support.google.com/youtubecreatorstudio/answer/12220281?hl=ja
視聴者のエンゲージメント
視聴者がショート動画の最初の数秒を超えて視聴した割合です。
エンゲージメント=視聴継続率
のことなので、つまりは、
「何この動画、最後まで見るまでもなくつまんなさそうだから、パス! 5秒も見ない」
ではなく
「ん? なんだ。この始まり方は。面白くなるかどうかわからないけど、とりあえずしばらく見てみるか」
って思った確率ということになります。
今回のエッセイのテーマは「1行目で読者に離脱されない理想の小説の書き出し」なので、めちゃくちゃ参考になる数字じゃありませんか?
④なぜ24時間以内なのか
本エッセイでは、動画投稿から24時間以内の視聴継続率という条件で絞っています。
なぜ24時間以内かと言いますと、最初の24時間は、フィードと呼ばれる視聴が多いからです。
フィードとは何かをまず説明しましょう。
検索経由でもユーザチャンネルページでもなく、Youtubeショートをスワイプしたら次々とランダムに近い形で目に飛び込む動画表示システムのことです。
フィードからの視聴のデータの何が嬉しいかといいますと
「卯月らいな? そんな動画製作者知らんわ。面白いかどうかわからないし、少しでもつまらなかったら、視聴継続しないぞ」
と、いうモチベーションで動画に向き合っているユーザの率が、すこぶる高いわけです。
これが、公開から、半年もすれば、検索、ブラウジング、チャンネルページからなどなど、いわゆるファンがやってきます。
「女体化、TS、入れ替わり大好き。卯月らいなの動画なら、きっと最初は退屈でも、最後には面白くなるに違いない」
というモチベーションの人の成績が積み重なって、なんやかんや好成績に押し上げてくれたりします。
数字を眺めてにやにやする分には、そういう数字はありがたいのですが、「書き出しに優劣をつける」という目的を果たすには、ファンの数字は不要で、見るモチベーションの低いユーザが集まる最初の24時間のデータこそが命だったりします。
⑤エキストラ隠し条件 〜24時間以内の再生数が400以上〜
今回は、24時間以内の再生数が400未満の動画のデータは調査対象から、切り捨てました。
再生数が低すぎる動画は、単に面白くないケースもあるのですが、単に、Youtubeが、たまたまご機嫌ななめで、フィードに表示してくれないケースが多々あります。
そうなると、検索経由とかチャンネル経由、つまり、ファンの視聴継続率の数字に近くなっちゃうんですよね。
そんな動画のうちの1つは80%という成績を叩き出しているものもあり、そこまで、低再生数なのに、視聴継続率が高いものは、もはや「書き出しが優れているからだ」という参考材料にはならないと思います。
ただ、ファンが押し上げているだけの数字です。
本当は500とか1000を切り捨て条件にすれば精度はもっと上がったと思うのですが、筆者の不甲斐ないところで、400以上、500未満が、結構なボリュームゾーンで、これらの動画を切り捨てると、サンプルとなる動画が、激減して、これはこれで参考になるデータが取れないですね。
動画投稿者としては、至らないところです。
むしろ、もっと人気のある投稿者のデータを見てみたいものです。
以上を持ちまして、「Youtubeにおいて、ショート動画の公開から24時間以内の視聴継続率 ※ただし400再生以上」にした理由になります。
次のチャプターでは、データを貼っていく予定です。




