ダンジョンの環境
モンスターの発見範囲から、ダンジョンの大体の位置は予測出来ているので、早速そこに向かった。
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「俺の予想だと、この辺りにダンジョンがある筈なんだけど」
ダンジョンの予想位置に着いたので、この周辺でダンジョンの捜索を開始する。
意外にも少し探しただけで、ダンジョンらしき洞窟を発見した。
今の時間を確認してみると、もう6時半だった。後1時間ぐらいしか時間が無いので、さっさとダンジョンに入って間引きを始めよう。
「さて、行くか」
洞窟に入る。一応確認の為に鑑定もしておく。
【ダンジョンの壁】
良かった。今度はちゃんとダンジョンみたいだな。
中に入ってみると、俺が管理しているスライムダンジョンと見た感じでは同じ様に見える。
壁や地面は人工的に削った様なあまり凸凹の無い通路だが、通路の幅だけはスライムダンジョンより広かった。
少し進むと、モンスターが現れる。
【種族:ウルフ
性別:オス
lv: 4
スキル:噛み付くⅠ 引っ掻くⅠ 嗅覚Ⅰ
HP:207/207
MP:0/0 】
唯のウルフみたいなので、取り敢えず打ち上げてから206発くらわせて倒した。
ウルフと(一方的に)戦ってみて思ったんだが、スライムダンジョンと比べて通路の幅が広いのは、多分ダンジョンの出現モンスターによって変わるからだろう。
例えば、今のウルフだと通路が狭すぎると直線にしか動けず単調な攻撃しか出来ずに簡単に倒されてしまっていただろう。
通路が広いとある程度自由に動ける様になり、多彩な攻撃が出来、簡単には倒せない(簡単に倒した)と思う。
これがスライムだと、逆に通路を狭くした方がスライムを見落とした時に踏んでくれるかもしれない。
スライムは移動をほぼ捨てたカウンター型だから、通路が狭い方が相手を仕留めれる確率が上がる。
まあ、こんな感じでモンスターによってダンジョン内の状態は変わるのだと思う。
もしかしたらモンスターによっては通路の広さだけじゃなく環境すらも変わってしまうかもしれない。
例えば、火系モンスターならダンジョン内が熱く、逆に氷系モンスターなら寒い。水系モンスターなら通路がある程度まで水没していたりな。
まあ、この辺の情報もその内ネットに上げられるだろう。
俺みたいな二ヶ所しかダンジョンを知らない奴は、そんな検証は出来ないからな。
こういう情報は基本ゲームとかでは、ゲーム廃人がネットに上げる攻略情報を待つ方が効率がいい。
全国のリアルダンジョン廃人諸君に期待しよう。
ーーー
ダンジョン内の地図を描きながらダンジョンを探索していく。
モンスターに遭遇したら倒してドロップアイテムに変えるを繰り返して先に進む。
制服を汚さない様に丁寧に倒すのは時間がかかる。
「あ! はあ~」
全くこんな簡単な事も思い付かなかったなんて、頭が痛いな。
制服が汚れるのが嫌なら、汚れても良い服に着替えれば良いだけだろ。
便利なクローゼットでもあるマジックポーチにまだ慣れてないようだ。
神眼で周りにモンスターがいない事を確認してから、制服から私服に着替えた。
これで返り血を気にせずに狩りが出来る。
流石に替えの靴は無いので裸足になった。
lv62の肉体だ。裸足で洞窟を歩いた程度で傷付くとは思えないので大丈夫だろう。
今後の為にダンジョン専用の靴もネット通販で頼んでおく。
その靴をマジックポーチの中にいつでも使える様に入れておこう。
着替え終わり、改めてダンジョンの間引きと地図製作を再開した。
ーーー
暫くダンジョンを巡って、ウルフを血祭りに上げていたら全身血塗れになった。
やはり相手を押し潰して倒すやり方が早い。
返り血は凄いけどな。黄色かった服がオレンジ色を通り越して真っ赤になっていた。
「少し気持ち悪いな。肌すら赤くなってきた気がする」
確か同じ色ばかり見ると目が疲れるんだったな。
医者みたいに薄緑の服でも着た方が良いか?
いや、どの道真っ赤な服に早変わりしていたな。
体力の方は問題無い。でも、そういう感覚は疲れてきているようだった。
暫くの間。目を瞑って休ませておく。
それにしても、やはり1階層で出てくるモンスターは俺の管理ダンジョンと同じで、通常種のlv一桁ばかりだ。
下の階に行けば、その内レッドウルフにも会えるだろうか?
まあ、それはその内、分かる事だ。
今は間引きをそろそろ切り上げてダンジョンを出よう。
その前に一つだけ実験しておきたい事がある。
これが成功すれば、食費の節約に繋がるはずだ。
絶賛金欠の俺には、この実験を成功させてお金を節約していきたい。
「いっちょ食料調達してみるか」




