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家庭菜園の様なダンジョン管理



 これからの方針はこんなもので良いだろう。


 また何か新しい情報が入れば状況が変わるかもしれないが、それはまたその時に考えればいい。


 纏めると、ダンジョン外にモンスターを出さない。

 定期的に俺の持っているスライムダンジョンの間引きを行う。


 ついでにダンジョン外にモンスターが出ているか確認出来る様にダンジョンの入り口に扉を付ける。


 扉が壊れていたら、それはダンジョン外にモンスターが出ているって事だ。

 その時はダンジョンを出たモンスター(多分スライム)を探し回り、見つけ次第駆除して、ダンジョンの間引きを増やす事にする。


 国に黙ってダンジョンを使用しているんだ。

 その代わりきちんと管理しないと自分への言い訳も出来なくなるからな。


 最低限の安全管理が出来ないなら、潔く管理は国に任せて、手を引くべきだろう。


 俺は管理出来るけど。


 あとは家族の事だが、さっき決めた様にダンジョンが民間に開放されるのを待つ。

 開放されたら俺が家族を説得してダンジョンで必要最低限のlvアップをしてもらおうと思う。


 最初のダンジョン探索には俺も付いて行って安全にlvアップが図れるようにする。


 家族にもダンジョンの事を黙っているなら、このくらいのサポートはしていかないとな。


 そして今日、山でダンジョン外に出ているモンスターが居たって事は、あの近くにダンジョンへの入口がある筈だよな。


 あそこはダンジョン外にモンスターを出してしまっているので、現時点では未発見のダンジョンだと言う事になる。


 だからその未発見ダンジョンを見つけて管理するのか、それとも国に通報して管理を任せるのか、を明日学校で慶と相談して決めないといけない。


 俺は国には報告せずに管理しても良いと思っている。


 まだ見つけてはいないので管理したいなら早く見つけないといけないけどね。


 これ以上モンスターがダンジョン外に出て暴れたりしたら、ダンジョンの場所が特定されてしまいかねない。 


 ダンジョンを見つけたら、さっさと間引きを済ませて、周辺の狩りも行わないとな。


 俺の管理しているダンジョンがスライムなら、今日のはダンジョンは鬼系統のダンジョンって事になるのかな?


 まあ、管理しているダンジョンの方も2階層以降には降りていないので、まだスライムしか出ないと決まった訳じゃないがな。


 そろそろ眠たくなってきたな。


 これからニュースなどでもモンスターがダンジョンの外に出てくると話題になっていくだろうな。


 それと同時に混乱も起きるだろう。


 いつモンスターが襲って来るかも分からないダンジョンの側に住みたい奴なんていないからな。


 うちの家は一番近いダンジョンでも自転車で15分ぐらい掛かる。最低でも5キロは離れている。


 もしダンジョンからモンスターが出たとしても、モンスターが家の近くに来るまでに何かしら騒ぎがあって分かるだろう。


 もしそのダンジョンからモンスターが外に出ている所を見かけたら適当に始末しておくか。人目に付かないようにな。


 まあ、その点、俺は砂をブチまけるだけで武器とかは特に必要は無いので、正体がバレにくいとは思う。

 凶器は風が消し去ってくれる完全犯罪。


 本格的に眠たくなってきた。

 考え事は明日にしてもう寝る。


ーーー


 おはよう。


 今日は慶の妹達の入学式がある日だ。


 今日は寝坊で遅刻して、入学式に参加出来なかったなんて事にならないようにしないと。


 制服に着替えて、カバンにマジックポーチを入れてから一階のリビングに降りる。


「おはよう~こうちゃん今日は遅刻しないで済みそうね~」


 台所から母さんに声を掛けられた。


「「おはよう」、お姉ちゃん」


 机には父さんが新聞を読んでおり、ソファは既に春が占領してテレビを見ていた。


「ああ、おはよう」


 どうやら今日も俺が一番最後みたいだった。


 時間は6時過ぎ。まだニュースがやっている時間帯だ。


「春。朝のニュースを見せてくれ」


「え~今?」


「お前が見てるのは、録画してあるアニメだろ? そんなのは後で幾らでも観れるだろ。朝のニュースは今しかやってないんだよ」


 と説得するが、春はなかなかテレビのリモコンを渡そうとしない。


 しょうがない。実力行使か。


 まあ、冗談だ。今の俺が実力行使なんてしたら、勢いでリモコンを破壊してしまいそう。


 まだlv62の体を使い熟す事は出来てない。


 昨日は結局、日課の稽古が出来なかったからな。

 三日坊主で終わらせる気はない。


 今日も朝は時間が無いようで稽古は出来そうになかった。


 これからは朝ではなく夜に稽古をする事にしようか?


「カレーを温めたから、さっさと食べてしまいなさいよ~」


「はーい」


 母さんがそう声を掛けると、春はリモコンをソファに投げ出してカレーを食べに行った。


「はあ、さっきまでの執着はなんだったんだよ」


 俺はリモコンを拾い、チャンネルをニュース番組に変えてからカレーを食べに行く。


 ニュースを見ながらカレーを食べる。


 俺が予想していたダンジョンからモンスターが出ているというニュースが一向に放送されなかった。


 もしかして、まだ確認されていないのか?


 




 


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― 新着の感想 ―
[一言] 報道規制もしくは報道しない権利を行使しているのかね
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