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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第3章 禍龍(かりゅう)編
95/204

94話 悪魔子爵ゴースンとの決戦(中編)

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457






------(第三者視点)------☆







\ガシン/、\ボスッ/、\ビシッ/、\バコッ/


 クリスタルマンエメラルドと悪魔子爵ゴースンは、お互い


肉弾戦を繰り広げていた。


身長40mの巨人同士の肉弾戦、辺りにはものすごい地響き


のような音が鳴り響いていた。


 お互い魔法攻撃(光線)を使わないのは、悪魔子爵ゴースン


が体から放つ闘気のせいである。


 ゴースンの放つ闘気は、他の悪魔同様、魔法攻撃を無効化


又は阻害する。


 したがって、クリスタルマンエメラルドが放つ光線(魔法)


はすべてゴースンに無効化されるのだが、同じようにゴースン


自身も自身の魔法攻撃を無効化してしまうため、魔法攻撃が


使えないでいる。


 ゴースン自体が魔法攻撃をするためには、どうしいても


今自身が出す闘気を消さねばならず、かといって闘気を消して


しまうと、途端にクリスタルマンエメラルドに光線技を放たれる


事を知ってのお互いの肉弾戦となっていた。


その傍らでは、鋼鉄神(磁久)の放った超電磁砲を浴びて倒れる


オミクロンを筆頭にベビルデーモン5体が合体した20mの黒い


体の巨人が、ゆっくりと起き上がって来て、


「くはっ、舐めた真似をしおって」


と頭部のオミクロン(コブラの男)が言い、


「だが、この程度では我らを倒せんわ」


と言う。


それを見た、鋼鉄神(磁久)と鋼鉄神(磁久)の配下に清影きよかげ


は、言葉を失っていた。


腹部上のシグマ(顔がカエルの女)は言う。


「さあ、お眠りなさい」


と言うなり、口を大きく開け、


((((((びょ~ん))))))


と催眠音波を放つ。


シグマ(顔がカエルの女)の催眠音波を受けた鋼鉄神(磁久)と


鋼鉄神(磁久)の配下に清影きよかげ達は、次々に眠りに


着いて行くのだった。


それを見た頭部のオミクロン(コブラの男)は、


「さーて、こいつらを配下にするために失ったレッサーデーモン


達を再度召喚せねばな」


と呟くのだった。













------(テンタ視点)------☆




 北の森に入ってすぐ、


\ガシン/、\ボスッ/、\ビシッ/、\バコッ/


辺りに地響きのような音と共にそれは見えた。


 片方は、クリスタルマンエメラルド、もう片方は……。


岩石の巨人、恐らくあれが悪魔子爵ゴースンだろう。


「あ・あれは!」


と驚き言う雷神丸(雷蔵)さんに俺は答えた。


「あれは、ガレン・アノルさんと、もう片方の岩石巨人は


悪魔子爵ゴースンだと思います」


その言葉に、


「あれがガレン殿!?……ガレン殿は魔人だったのか」


と言う。


(いや、魔人じゃなくクリスタルマンエメラルドなんだが


……説明がめんどくさいから、まぁいいか)


と心でそう思いながら、俺は、


「はい」


と答えておく。


「そして、あれが悪魔とか言うあやかしの親玉……」


と呟く。


(本当の親玉でなく、幹部なんだけど……それもまぁいいか)


と再び心で呟きながら、雷神丸(雷蔵)さんには、


「はい」


と答えておいた。


 その時、俺のヘルメット内の左モニターに映るエードラム


様が言う。


『左手にベビルデーモンがいるわ、禍龍かりゅうすぐさま


そっちに救援に向かって』


その言葉に禍龍かりゅうは頷き向かう。


急に動き出した禍龍かりゅうを見て、雷神丸(雷蔵)さん


が俺に聞く。


禍龍かりゅう殿はどちらに?」


俺は、


「ああ、あっちにも悪魔がいるみたいです」


と答えると、雷神丸(雷蔵)さんは、


「では、わたくしも……」


と言いながら、禍龍かりゅうを追いかけようとした時、


またもや、俺のヘルメット内の左モニターに映るエードラム


様が言う。


『右手に魔人達と戦ってるレッサーデーモンが乗り移った


何かが居るわ、雷神丸(雷蔵)にはそっちに向かってもらい


なさい』


と言うので、俺は


「ちょっと、待ってください雷神丸(雷蔵)さん」


と呼び止め、こちらを振り返り


「なんですか、テンタ殿?」


と聞く雷神丸(雷蔵)さんに、指を指しながら、


「あっちに、お仲間の魔人さん達と戦うあやかしが、


いるみたいなので、雷神丸(雷蔵)さんはそちらの救援を


お願いします」


と言うと、


「ああ、わかりもうした」


と言って、右手の森の方に向かって行ってくれた。


それを見送ってから、三度みたび俺のヘルメット内の


左モニターに映るエードラム様が、


『では、私達はガレン(クリスタルマンエメラルド)の


救援に向かいましょう』


と言う言葉に、俺とオトアが、


「はい」


『はい』


と答え、クリスタルマンエメラルドの救援に向かうのだった。












------(第三者視点)------☆





オミクロン(コブラの男)達5体のベビルデーモンが合体した


巨人は、眠らせた鋼鉄神(磁久)達魔人に憑依させるための


レッサーデーモン達を召喚するため、呪文を唱えていた。


「この世ならざる者どもよ 歪みし哀れなるものよ、我等が


意のままに 我等が為すままに……」


とその時だった、頭上から大きな火球が迫って来た。


「な・なにっ」×5


咄嗟に呪文を中断し、闘気を放つ。


頭上から襲ってきた火球は、オミクロン(コブラの男)達


ベビルデーモン5体が放つ闘気で\ボワッ/と消えたが……。


オミクロン(コブラの男)達が頭上を見上げるとそこには、


禍龍かりゅうの姿があった。


「お・お前は石化して死んだはずだ」


と巨人頭部のオミクロン(コブラの男)が、禍龍かりゅう


言うと、


≪なぁ~に俺は不死身なのさw≫


と不敵に笑い言う禍龍かりゅうに巨人の腹部下の顔のタウ


(顔がスズメバチの女)が聞く、


「では、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)は……」


その言葉に禍龍かりゅうは、


≪んっ?あああのバラの顔の悪魔ならテンタに倒されたぜ≫


と言うと、巨人の腹部下の顔のタウ(顔がスズメバチの女)が


「な・なんですって!」


と驚いた。


そして、巨人頭部のオミクロンが、禍龍かりゅうに聞く、


「なら、小僧も一緒か」


その問いに、禍龍かりゅうは、


≪ああ、あそこを見てみろ≫


と頭を振る。


それを見て巨人が、クリスタルマンエメラルドと悪魔子爵ゴースンが、


戦う上空を見て、


「ええぇ~い、ならば今すぐお前を殺してゴースン様の所に


向わねば」


と巨人頭部のオミクロン(コブラの男)が言うや否や、頭部が


オミクロン(コブラの男)が大きく口を開け、毒の息を吐くが


……。


それを受けた禍龍かりゅうが少し嫌な顔をして言う。


≪なんだ、この臭い息は!≫


それを見て巨人頭部のオミクロン(コブラの男)が驚き言う。


「何と我の毒を受けて何ともないだと!」


それを見て、右胸にパイ(トカゲの男)が口から炎を吐く


と同時に、腹部下のタウ(顔がスズメバチの女)も口から


毒針を放つが、パイの炎もタウの毒針も全く受け付けない


禍龍かりゅう


「ならば!」


とそれを見て、今度は、腹部上の顔のシグマ(顔がカエルの


女)が、大きく口を開け、((((((びょ~ん))))))


と催眠音波を放つのだが、それに合わせて禍龍かりゅうは、


大きな口を開け、\\\ガオォ――///と吠え、シグマ


の催眠音波を自身の遠吠え(とうぼ)でかき消した。


そして、巨人に


≪もういいか≫


と言うや否や、自身の尻尾を咥えて丸くなり、急速に回転する。


((((((キュイーン))))))


そして、オミクロン(コブラの男)達5体のベビルデーモンが


合体した巨人を真っ二つに切り裂くのだった。


\\\グァァァッ!///













 一方、風神丸(嵐)達の攻撃で、背中に数本の槍が刺さった


デーモン九尾の狐は、目を血走らせながらゆっくりと起き上が


る。


「っく、しぶとい」


それを見て、風神丸(嵐)は呟いた。


そして、デーモン九尾の狐が口を大きく開け、殺生石を吐こうと


した時だった。


「天地稲妻落とし!」


と言う声と共に、\\ズドーン//と稲柱がデーモン九尾の狐に


落ちる。


 本来、闘気を放っているのでデーモン九尾の狐には、魔法攻撃が


効かないはずなのだが、デーモン九尾の狐の背中に刺さった数本の


槍に、稲柱が落ちて、その槍を通じて、デーモン九尾の狐の体内に


高圧の電流が流れた。


\\\グェェェッ!///


デーモン九尾の狐の体内に流れた高圧の電流が、デーモン九尾の狐


の体内を焼く。


デーモン九尾の狐は体から紫の煙を出してそのままガクッと倒れこ


み絶命した。


 稲柱を放ったであろう空を見上げ風神丸(嵐)は言う。


「おお、やはり、雷蔵(雷神丸)だったか」


その言葉に、雷神丸(雷蔵)も、


「おお、久しぶりだな嵐(風神丸)」


と言葉を返すと、風神丸(嵐)が、


上月(こうづき)の方は大丈夫だったのか?」


と聞くと、雷神丸(雷蔵)は、


「ああ、ガレン殿の知り合いのテンタ殿達に手伝ってもらって


片付いたわ」


と返すと、少し安堵の表情で


「そうか、それは良かった」


と風神丸(嵐)が雷神丸(雷蔵)に言い続けて、


「上様(魔王)は?」


と聞いたので、、雷神丸(雷蔵)は、


「上様(魔王)!……上様(魔王)が出陣なさてるのか嵐


(風神丸)!」


と驚き風神丸(嵐)に聞き返すと、


「ああ」


と答える風神丸(嵐)に


「ガレン殿は、悪魔と言うあやかしの親玉と戦って


おれれたが……上様(魔王)は……ひょっとして、テンタ殿


の仲間の禍龍かりゅう殿が向かわれた先におられるのか


もしれんな」


と答えると、すかさず風神丸(嵐)が、雷蔵(雷神丸)に


「雷蔵(雷神丸)我等も向かおう!」


と声を掛けると、雷蔵(雷神丸)も頷き、


「相分かった」


と言って、風神丸(嵐)と風神丸(嵐)配下の魔人と共に


禍龍かりゅうが居るであろう場所へと向かうのだった。














------(テンタ視点)------☆




 悪魔子爵ゴースンとクリスタルマンエメラルドとの


くんずほぐれつの肉弾戦。


「ああ、これじゃ狙いがつかないよ」


と俺がスカイバリアンのフロント部分を左右に開き、


中にあるミニガンを露出させ悪魔子爵ゴースン照準を


つけようとして呟くと、俺のヘルメット内の左モニター


に映るエードラム様が言ガレン(クリスタルマンエメラ


ルド)さんに言う。


『ガレン、そこちょっとどきなさい』


すると、ガレン(クリスタルマンエメラルド)さんは、


すぐさま悪魔子爵ゴースンから距離を取った。


「よし、今だ!」


と俺はミニガンを発砲する。


”キュイーンキュルキュルキュル”


\\バリバリバリバリ//


 しかし、ミニガンの弾は、悪魔子爵ゴースンの岩の


ような表皮に跳ね返されてしまう。


\カン/、\カン/、\カン/、\カン/


「な・なんだ」


と言って悪魔子爵ゴースンは、上空に居る俺を見て、


「あっ、お前まで来たのか小僧!」


と俺を睨み言う。


そして、少しかんしゃく気味に、


「ええ~い、今お前の相手はしておれん、お前の相手は


こいつらだ!」


と言って、腹にある大きな口から丸い球を取り出し、俺の


居る空中へと投げると……。


\パカッ/


と球が割れ、もくもくと黒煙がでて、一気にあたりの空を


暗くする。


(これは以前見たダーククラウドか)


ダーククラウドと言うのはアストラル体(精神体)である


レッサーデーモンは、日の光に弱いため、それを防ぐために


、一時的に日の光を遮る黒雲を発生さるものであるのだが、


これは以前と違って、既にそのダーククラウド内にレッサー


デーモン100体が居た。


「え—――っ、か・数が多すぎるよ」


と俺が100体のレッサーデーモンを見てぼやくと、俺の


ヘルメット内の右モニターに映るオトアが左モニターに映る


エードラム様に聞く。


『エードラム様、ブレイド人って確か魂を吸い取れるんで


しょ、悪魔の魂も吸い取れたりしないですか?』


オトアの言葉を聞いて、エードラム様が、


『うーん、どうだろう』


と言いながら少し考えてから、


『多分大丈夫だと思うわよ』


とおっしゃった。


それを聞いたオトアが俺に言う。


『なら、テンタ君カムイさんに相手してもらったら?』


その言葉に俺が、


(確かにな……)


と思い、左太ももの装甲版を開き、中から瓢箪をだして、


そこからカムイさんを出す。


「あそこの悪魔の魂を全て刈り取れますか?」


と聞くと、カムイ(ブレード人)さんは、


「えっ、」


と驚き、上空のレッサーデーモン達を見て、


「うーん、見たことない魂だが……んっ?しかし、確か


魂を狩らないと言う約束ではなかったのか?」


と俺に聞き返すと、左モニターに映るエードラム様が、


『悪魔は別よ、出来るの?できないの?』


とカムイ(ブレード人)さんにせっつくように言う。


「まぁ、出来ると思うが……いいのか?」


とエードラム様に聞き返し、


「お望みとあらば……」


と言うカムイ(ブレード人)さんに、


『じゃ、さっさとやって頂戴』


と急かす様に言った。


「わかった、なら、テンタ殿俺を奴らの所に投げてくれ」


と言うので、俺はカムイ(ブレード人)さんを上空に居る


レッサーデーモン達の所に”ビューン彡”と投げると、


カムイ(ブレード人)さんは、次々にレッサーデーモン達


を斬りつけ、魂を狩って行くのだった。













「さーて、どうするか……」


俺は、地上で肉弾戦を繰り広げる悪魔子爵ゴースンとクリス


タルマンエメラルドとの戦いを見てそう呟いた。


(闘気を放つ悪魔子爵ゴースンには、ビームガンが通じない


かといって、先ほどスカイバリアンのミニガンは弾を撃ち尽く


しているし……)


と思ていたら、”はっ”と思いつくことがあった。


 以前、はん村でのオークやオーガとの御戦いの時、


念のためって事で、ガンボー(ガイゼル)さんから、お手製の


手りゅう弾をもらったことを思い出す。


俺は瓢箪から手りゅう弾を取り出す。


手りゅう弾は全部で3つ……。


(これで倒せるわけじゃないけど)


と思いながら、その一つのピンを外し、地上のゴースンの後頭


部目掛けて投げた。


”ヒュ~ン”


\バーン/


俺が投げた手りゅう弾は見事ゴースンの後頭部に命中する。


頭に手りゅう弾を受けたゴースンは、手りゅう弾が命中した


後頭部を押さえながら、こちらを見る。


「んっ、だれだ!」


そして、俺を見て驚いた。


「何っ、小僧がなんでだ、お前の相手は……」


と言いながら、レッサーデーモン達の方を見て


「な・なぁ、何なんだあれは!!」


上空で次々とレッサーデーモン達を斬りつけ消滅させる


カムイ(ブレード人)さんに、


「か・刀が独りでにレッサーデーモン達を斬りつけておる!」


と驚愕し叫んだ。

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