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落ち物パズルの次はなにを作ろうか、やっぱりTRPGかな、パーティゲームでもいいけど

 さて、落ち物パズルのSAGAへの売り込みもうまくできたことで一息はつけた。


「それにしても落ち物パズルはなぜフェニックスに売り込まなかったのですか?

 既に伝があるのですからそちらのほうが確実でしたでしょうに」


 会長が首を傾げて俺にそう聞いてきたので俺は答える。


「一つは最初のアドベンチャーと落ち物パズルやアクション、シューティングのゲームとしての中身の違いかな」


「違い……ですの?」


 そもそもゲームそのものに詳しくはない会長には意味があんまりわかってないようだ。


「桃の子太郎討鬼伝説はファミコンへの移植も考えてるからアドベンチャーとしてはプレイ時間が短いけど、アドベンチャーゲームはエンディングを迎えたあとで最初から何度も何度も繰り返して遊ぶものじゃない。

 俺は一回のプレイ時間の長さが短いことを利用してマルチエンディングで何度か遊べるようにはしたけどな。

 その一方で落ち物パズルは一回のプレイ自体は短いけど何度も何度も繰り返して遊ぶ可能性が高い。

 だからそういうゲームはゲームセンターに移植したほうが稼げるって思ったからですね」


 俺がそのように説明すると会長はようやく納得したのか大きく頷いた。


「なるほどですわね。

 でもゲームセンターのゲームを出しているゲーム会社は他にもありますでしょう?

 なぜSAGAなのですか?」


 会長の次の質問にも俺は答える。


「俺たちの対応をしてくれた鈴木雄二氏に限らずSAGAは時代を先取りしすぎと言われているくらいで例えば……」


 と俺は部室にあるSAGAマーク3にハングアウトを差し込んで立ち上げてみる。


「このハングアウトはバイクレースゲームだけど、画面の奥に進む疑似的な3Dゲームで、これはかなり先進的なんだ。

 もっともホムコンのレースゲームでも既に取り入れられてはいるんだけど、レースゲームと言えば上から見下ろして上にスクロールしていくほうが普通なんだ」


「なるほどそうでしたの」


「だから、今はまだ知られてない落ちものパズルという新しいゲームでも受け入れてくれる可能性が高いのがSAGAだと思ったってわけ。

 あとSAGAは業務用アーケード事業と家庭用ゲーム事業の両方を手掛けていて、ゲームセンターの特殊筐体ゲームを多数開発してるから特にタイトとは仲が良くないし、ニャムコとかカプコみたいな業務用アーケード事業、要するにゲームセンターのゲームでライバルになるゲームメーカーの協力が得られにくいから、俺たちみたいな知名度のない学生の持ち込みでも歓迎されると思ったんだよ」


「そういう事情もありましたのね。

 ともかくフェニックスとSAGAの双方に伝ができたのは良いことだと思いますわ」


 俺は会長の言葉にうなずく。


「うん、パソコンやホムコン向けはフェニックス、SAGAマーク3やアーケードゲームはSAGAで、ゲームの種類によってはホムコンとマーク3ソフトはどちらにも提供してもいいんじゃないかな?」


 サガのハードでは最後になるドリームシューターでニャムコがソウルキャリアーをだすまではSAGAハードではニャムコはゲームソフトを出していないけど、やっぱりアーケードの覇権を争うメーカー同士ではなかなか協力関係は結びにくかったみたいだ。


 協力する頃には対戦格闘ゲームでカプコが飛び抜けてしまったから、SAGAとナムコが提携したのだろうね。


「で、次はどうするっすか?」


 明智さんがそう聞いてきたので俺はそっちに振り向いて答えた。


「桃の子太郎討鬼伝説TRPGを完成させて門川書店あたりに売り込みは早めにしたいと思うけど」


「なら、大体のシステム自体は完成してるっすよ」


「ああ、うん、でも最初はゲームブック形式のシナリオとルールが理解できるものか、セッションリプレイを持ち込んだ方がいいかなと思う」


「自分はどちらでも大丈夫っすよ」


「うん、ただ、桃の子太郎討鬼伝説TRPGを元にしてパソコンRPGを完成させてフェニックスに売り込みたいってのもあるんだよな」


「なるほど、でもそのためには桃の子太郎討鬼伝説TRPGをシステム的にも世界観的にも完成させる必要はあるっすよね?」


「うん、そうだね」


「じゃあ、桃の子太郎討鬼伝説TRPGを完成させてその上で桃の子太郎討鬼伝説TRPGを元にしてパソコンRPGとしていくのがいいんじゃないっすか?」


「たしかにそうかな。

 できれば出版業界とも早めに伝は作っておきたいしね」


 会長がそこへ割り込んできた。


「その際にもアポ取りなどが必要でしたら私がやりますわ」


「あ、うんそれは会長にお願いするつもり」


 というわけで当面は桃の子太郎討鬼伝説TRPGの制作とその読み物として面白く読めるリプレイかソロシナリオ的なものをまず出して、そこからルールブックなどの販売をできるようにしていく感じになりそう。


 もっともシステム自体はほぼ出来上がってるし、時間を見ながらパソコンRPGとしての桃の子太郎討鬼伝説もプログラミングはしようと思うけど。


 本当は日本全国の観光地を電車で回る桃の子太郎討鬼電鉄も作りたいんだけどな。


 多分、そうすればどこにどんな特産品があるとかもわかって、国内の観光に一役かえると思うんだ。


 バブル期に国外での爆買いに費やされた金の一部を日本に落とさせるようにするだけでも、鉄道会社や観光ホテルや旅館、地元の土産屋などは潤うはずだしな。

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