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高校受験の結果は楽勝だったし斉藤さんも無事合格していたよ

 クリスマスが終わり学校の二学期も終わった頃、高校受験の願書出願も無事に済ませ、冬休みに入ると俺と斎藤さんは面接の練習も行なっていた。


「とりあえず面接では上がってとちらないように話すことができれば問題ないと思うけどな」


「そうね、でも面接なんて受けたこと無いからやっぱり少し心配よね」


「だから俺と面接対応の練習をしておくのさ、だいたいこういう時に聞かれることはわかってるし」


「そうね、練習をしておくだけでもきっと違うわね」


 そんなことをしている間に年の瀬を迎えた。


 テレビでは日の本テレビの“大晦日ウルトラスペシャル! 全国高等学校クイズグランプリ”がやっていた。


「来年は俺も出たいな、これ」


 俺がそう言うと母さんが首をかしげて言った。


「あら、これ相当頭が良くないと無理じゃない?」


「頑張ればなんとかなるとおもうんだよね」


「じゃあでれるように頑張りなさいね」


「うん」


 実際クイズの内容が前と変わらない限りは俺はカンニングペーパーを見てクイズに参加するようなものなんだけど。


 で、年末恒例の“輝く日本テープ大賞”では外森明菜の「南ウイング」と四ツ木ひろしの「千歳川艶歌」の一騎打ちとなったのだが、これは結局四ツ木が賞を獲ってしまい、若者からブーイングを浴びた。


 で、もう一方の“紅白歌大戦争”では京都はるみが引退、松本聖子とGO!ひろみ、外森明菜と遠藤真彦と、現在話題となっていた芸能カップル同士で4曲続けて歌わせていた。


「なんかイメージと逆だな」


 そんな感じでテレビをこたつに入ってみかんを食べながら、ぼんやり眺め、今年はテレビto-kyoが持ち回りで、歌舞伎座から中継された“いけ年こい年”などが流れおわったら、近くの氏神神社へ毎年恒例の初詣に行く。


「去年もらったお守り持っていかないとな」


 神社に行きみかんと甘酒と新しいお守りをもらって、古いお守りをお焚きあげし、賽銭を投げ入れて願い事をする。


「今年は俺たちの飛躍の年となりますように」


 ここは瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)彦火火出見尊(ほおりのみこと)、熊野大神を祭神としていて、熊野大神は家津美御子(けつみみこ)こと須佐之男(すさのお)速玉之男(はやたまのを)こと伊邪那岐(いざなぎ)牟須美(むすび)こと伊邪那美(いざなみ)を指しているので、伊邪那美の加護を受けているはずの俺がここにお参りをすることはなんら問題はない。


「あとイザナギ様はお仕事ちゃんとしてくださいませ」


 イザナギ・イザナミが一緒に祀られてるならイザナミ様がイザナギ様のケツ叩いててもおかしくはないようにも思うけどな。


 正月三が日は親戚が訪ねてきて、ポチ袋に入ったお年玉をくれたりするが、それらは今までと同じように全部お母さん預金となる。


「ちゃんと学校を出たら全部渡してあげるからね」


「うん、わかってる」


 普段から小遣いも十分もらってるから、別にお年玉を自分が受け取れなくても特に不満はないし、社会に出た時に貯まってるお年玉預金の金額がそれなりなら、それは起業する時などに役立つと思う。


「あなたたちが結婚して式を挙げるときや家を建てる時のお金にもするつもりだけどね」


「いや、ちょっとそれは気が早すぎない?」


「いいのいいの、こういう準備は早いほうがいいんだから」


 まあこの時期は結婚式の費用とか独立して家を買うときの費用とかを親が出してくれるのも割と普通で、これは親の見栄もあるわけど、若い人間はそこまで金がないからそうせざるを得ないというのもあったわけだけど。


 短い冬休みが終われば学校は始業式と冬季実力考査がある。


「まあ、学校のテストも、もう今更だよな」


「たしかにそう思うわね」


 それらをへて1月下旬にはとうとう高校受験の入試の日がやってくる。


 この入試は基本的に公立は国数英理社の5教科だけど、私立は国数英の3教科が普通。


 なお、公立高校を受験する場合、原則として住所の都道府県外からの受験はできないし、地区ごとに設けられた学区内の高校に進学することが原則で千葉県でも全日制普通科の学区は9つの学区に分かれていて、自分が住んでいる学区と、それに隣接する学区にある高校しか志願できない。


 ただし、全日制普通科以外の学科、つまり俺たちのような商業高校の商業科や情報処理科や工業高校の機械科や電気科などは県内のどこからでも志願できる。


 基本的には公立のほうが科目数が多いこともあって難しいが、私立のほうが中学教科書で習わない範囲から出題される可能性があるので注意が必要で、こういうときは入試の過去問で教科書の範囲外の問題が出題されているかどうかをちゃんと確認するのが大事だ。


 結局はどちらが難しいかは一概には言えないが、かかる学費の関係などもあって公立が本命で私立は滑り止めという方が多い。


 私立の場合はそれに加えて面接があることが多いのも特徴だな。


 そして滑り止めとして扱われることが多い私立高校入試では、「単願」「併願」「回し合格」「推薦」などがある。


 単願は受験する私立高校に合格した場合、必ずその高校に進学することを約束して願書を提出することで、併願の受験生に対して、加算点や合格最低点の引き下げなど優遇措置が取られていることが多い。


 併願は願書を提出する私立高校以外の公立高校や他の私立高校も受験するという場合は併願の方で願書を提出する。


 回し合格はちょっと特殊で例えば、成績が優秀な選抜特進・そのつぎに成績が優秀な特進・普通の総合の3コースがある私立高校を受験したと仮定し、選抜特進コースを第一志望とし、他のコースをそれぞれ第二・第三志望として出願したが、入試の点数は選抜特進の合格点に足らない場合でも、特進コースの合格点に達している場合は、特進コースで合格と判定される場合だ。


  これとは別に推薦は主権する学校の指定された内申以上の生徒を中学が高校に推薦することで単願でも併願でも存在するが、県によってはほとんど存在しない場合もある。


 推薦入試では中学校から提出された内申書と面接や作文で合否を決めることが多い。


 一般入試と違って推薦入試では学力試験がない場合が多くあっても教科は多くない。


 そして一般入試にも面接はあるが、一般入試では本人確認の意味合いが強くて、選考材料にはならないのにたいして、推薦入試では面接は選考材料の一つとして重視される。


 推薦の場合は筆記試験よりも面接対応のほうが大事ということだな。


 ちなみに俺たちは単願の学業特待生で受けている。


 千葉経済高等学校の入試は特進・一般・一般推薦・スポーツ推薦・文化推薦・学業特待生があって、学業特待生だとかなり学力は必要とされるけどそのかわりに学費がかなり免除される。


 ちなみに通常受験の偏差値は特進コースで59、普通科で51、情報処理科や商業科、建築科などは46となっているが学業特待生の場合は当然60以上は必要だろう。


 60代後半から70以上が必要ということはさすがないないと思うけどな。


 具体的には入学金の110,000円と施設負担金の190,000円の合計300,000円が免除でゼロになり、学則による学費が半額、これだけ差があれば母さんの貯金取り崩しも減るはずだ。


 そして、特待生入学はその学校でトップクラスの学力を持っていることの証明でもある。高校受験で無理して難関校に入学して、授業についていけないで落ちこぼれてしまうことは少なくないが、特待生としてそれなりの学校で学校のトップになるほうが、自信も持てるしな。


 逆に高校が特待を行う理由も、難関大学への進学実績を上げられればそれが大きな宣伝になるからだ。


 私立高校は公立と違って生き残りをかけ他の学校と熾烈な競争を行なっているから、在籍している生徒が難関大学に合格したり、在学中になんらかの実績を残したり、卒業したあとで実業家やプロスポーツ選手などの有名人になればそれだけ宣伝になる。


 学費を減らしてでも成績が優勝な生徒が入学すれば、難関大学への進学実績が高まる可能性があがり、通常では入学してこない成績上位の生徒を確保することができるわけさ。


 むろん、「一般クラス」の他に成績の良い子のための「特進クラス」もあり、1つの学校に2つの異なった偏差値の生徒がいることになるわけで、学校としては「特進クラス」を拡充して成績の良い生徒を集めたいが、実際には集めるのは容易ではない。


 ようするに特待は金があまりなくて私立を受けるのは難しいが成績の良い生徒を集めることができるわけだ。


 なお、特待として入学できるかは入学試験の得点によって特待生を認定する場合と、内申書による認定があって、内申書の場合は中学3年の2学期(9~12月)の中学の成績で認定されるが、この場合は基本的5教科でオール5とか9教科で44以上などと受験する高校から基準が示され、受験生は出願の段階で特待での合否がほぼ決まる。


 ちなみに普通科特進コースの偏差値が60、普通科文理一般コースが52、商業科は46で情報処理科は50とされるが、特待生は偏差値で言えば65〜70くらいは必要だから大変といえば大変。


 偏差値70あれば普通に上位の進学校に行けるしな。


 斎藤さんはもともと頭良かったんだよな、俺なんかよりずっと。


 そして、特待生は学校の期待を背負っているから学校側からのサポートも受けやすいというメリットも有って、学校は、特待生に難関校合格を実現してもらい、学校の評判を上げて宣伝につなげたいから、特待生は先生からの学業などでのサポートを受けやすくなる。


 普通科・商業科・情報処理科だと情報処理科は実習用の機材、まあ要するにパソコン類が高価なので学費も高いんで、できれば少しこれは減らしたいしな。


 というわけで、俺と斎藤さんは一緒に千葉経済高等学校の受験に向かう。


「じゃあ、お互い頑張ろう」


「そうね、気を抜かずに行きましょう」


 入学試験の集合は8:30からで国語が9:00~9:50、英語が10:10~11:00、数学が11:20~12:10。


「はあ、とりあえず筆記試験は終わったな」


「そうね、そこまで難しくなくてよかったわね」


 昼食が12:10~13:10で最後は面接は13:10~で、面接終了後、随時解散。


「さて順番が来たから先に行くね」


 俺は斎藤さんにそう言って面接を受けた。


「まず受験番号、姓名、生年月日、自宅の所在地、高校までの交通手段、家族構成をどうそ」


「受験番号234番…」


 とまずは個人情報をよどみなく答える。


 “前”も合わせれば面接を受けた回数は結構あるので楽勝だ。


「では志望動機をお聞かせください」


「はい、私はこれからは社会全体でコンピューターが普及し、どの会社でもコンピューターを使うようになっていくと予想します。

 ですので情報処理科でプログラミングをならい、同じような趣味や考えの人との人脈を作り、ここを卒業してさらに大学を卒業したらコンピューター関係の職業につくか起業したいと考えこちらを選びました。

 自宅からさほど遠くなく通学時間が負担にならないというのもメリットだと考えます」


「なるほど、では高校に入ったら頑張りたいことはなんですか?」


「いろいろありますが、まずはプログラム技術を磨き上げて、友達と協力して自作ゲームを作り上げて、可能であればそれを会社に売り込むなどを行いたいと思います」


「わかりました、では面接はこれまでです」


「ありがとうございます、では失礼いたします」


 まあそんな感じで面接はつつがなく終わった。


 斎藤さんの方もバッチリだったみたいだぜ。


 面接で落とされるようなことは言ってないと思う。


 そして翌日に結果が発表されたが、俺は三教科全問正解で内申も加えてトップ入学、斎藤さんも無事特待生扱いで入学できたようでよかったぜ。

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