表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
191/425

そろそろオーベルジュやパティスリーも手掛けるべきか

  さて、パチンコ屋の跡地を総合アミューズメントビルか健康ランドにするという計画は北条先輩に話したが、秋葉原の雑居ビルのメイドカフェなども成功しつつあるようなので、そろそろオーベルジュや郊外型のパティスリーにも手を出してみていいかと思う。


 そもそも俺がゲーム制作を始め、遊園地や温泉旅館、小説や漫画の出版や音楽やアニメ、後は電話関係の通信事業といったサービス業や娯楽業をメインにしているのは、そもそも重電や弱電の製造業やエネルギー関係の業種などにはすでに新たに入り込むことがほぼ不可能な状態にあるからだけどな。


 かろうじて東京四洋電機の工場を含めた買収は成功したから全くそちら方面に手を出せてないわけではないが、製造品目のメインは洗濯機や冷蔵庫・炊飯器などのいわゆる白物家電ではなく、パソコンやゲームハードやディスク、それに付随するチップやメモリー、そしていずれは携帯電話やスマートフォンなどの半導体関連でいくつもりだし。


 それはともかくオーベルジュとはなんなのかと言えば”フランスの郷土料理を提供する郊外や地方のレストランがメインの小さなホテル”を意味するフランス語である。


  日本で初めてのオーベルジュは芦ノ湖の近くにある箱根の「オーベルジュ オー・ミラドー」で今年1986年に誕生したとされる。


  しかし信州・車山高原にある「オーベルジュ・シャンブルドート ピステ」はすでに前年に開業しているのでそちらが先という話もあるけどな。


 どちらもワインとフランス料理に天然温泉を売りにした施設でもあるが地産地消にこだわり、地元の山と箱根の場合は海の幸もふんだんに使ったフレンチは絶品であり、この後は同様の形態の施設も増えていく。


 基本的にはシェフがその土地の食材を新鮮なうちに仕入れたいがために郊外でレストランをオープンさせ、客はシェフの味を求めて車で遠路レストランへやってくるが、食事とともにワインなどのアルコールも嗜むため、その日に車で帰宅することが困難となる事が多いためにオーナーやシェフが、遠路食事に来てくれた客に休んでもらうためレストランの2階やスタッフの居住スペースを提供しもてなした、というのがオーベルジュの始まりともされているが、そういった成り立ちゆえにオーベルジュの客室は多くても20室程度と小さく、オーナーは料理人であることが多く、宿泊業をメインとする旅館とは異なるのだが、俺の買い上げた温泉旅館は料理にも力を入れているため思想的には近いと言える。


 日本のフランス料理は1960年代から海外修行に渡ったコック達が1970年代に続々と帰国し、日本のホテルやレストランで活躍をはじめ、80年代には男性雑誌がフランス料理をもてはやしたこともあってブームになり、クリスマスや誕生日などの特別な日のフランス料理をカップルで食べ、ワインを嗜むというのが流行になっている。


  しかし、慣れないテーブルマナーに緊張しまくり、カップルでの会話も進まないまま食事を終え、二人で5万円ものの会計に青ざめるというフランス料理に多くの若者は疲れてしまい、その後取って代わったのがイタリア料理。


 テーブルマナーなど気にせずに軽いノリでパスタやピザなどを食べ、ワインを飲む事ができるイタリア料理はめんどうくさくて高いフランス料理にあっという間に取って代わっていった。


 で、1986年位にはイタリアで修行した料理人がポツポツと帰国し、本場仕込みの味をふるいだしたのだな。


  最もそれ以前に千葉県市川市八幡にある洋食店「サイゼリア」がイタリア料理専門店に転換し、なおかつ低価格路線で売出し、昭和48年(1973年)にはチェーン展開を開始し、千葉県を中心に出店を続けて”前”では90年代のイタ飯ブームにも乗って一大イタリア料理チェーンとなったりもしたが、イタリア料理に押されたフレンチは郊外のオーベルジュに活路を見出したというわけだ。


  でまあ、温泉旅館で刺し身と天ぷらが人気なのは、結局は高級感によるもので、それと同じように高級感を売りにしつつ、ホテルなどのフレンチレストランほど高価でなく堅苦しくもない場所にしたいとは思うけどな。


 ここで最大の問題は料理人をどうやって招くかなんだけど。


「北条先輩。

 伊東や千葉の養老渓谷の小さめのホテルを買い取るかパチンコ屋の跡地をオーベルジュにしたいと思うんだけどどうだろう?

 できればパティスリーも併設したいと思うけどね」


「オーベルジュやパティスリーというと建物だけではなくシェフやパティシエを同時に招聘しないといけないですけども?」


「そのあたりは温泉旅館の板長なんかを手配したルートでなんとかできないかな?

 今はフレンチはイタ飯に押されて経営がきつい所も多いみたいだし」


「うーん、日本料理や中国料理の料理とは人数が違いますのでそう簡単ではありませんが、経営状況が思わしくないフランス料理のシェフなどに声をかけてみることはできそうですわね」


「じゃあそういう方向でお願いできるかな。

 うまくいきそうなら鬼怒川や常磐ハワイアンセンターの近くにも同じように展開していきたいね」


「そうですわね」


 ガス燈やサイゼリアなどの成功を見ればファミレスを展開するのであれば低価格路線がおそらく正解なのであろうけど、それらとのつぶしあいをするつもりもないし、すでに経営が軌道に乗っている温泉旅館同様に高級で食事がうまく温泉があり、その他のサービスもある宿泊施設を比較的裕福な家族客や主婦層などのリピーターで経営していくという方針でいったほうがわかりやすいと思うし。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ