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斉藤さんや両方の母親と一緒に夏休み学校見学に行ってみたよ

「ねえ、斎藤さん。

 夏休みの間に学校見学に行っておかない?」


 俺は一緒に勉強している斎藤さんにそう聞いてみた。


「学校見学……それは確かに行っておいたほうがいいわね」


「保護者同伴のほうがいいと思うからお母さんに話を聞いてみるけどね」


「そうね、私も聞いておくわ」


 学校見学は実際に高校へ行って、参加者全員で本校紹介のスライドをみたり、学校長の挨拶を聞いたり、先輩からのメッセージを聞いたり、各科の説明を聞いたり、学校施設や部活動の見学をしたり入試の個別な相談などを行えるいい機会だからな。


 何より学校の雰囲気なんかを見ておけるというのは結構大切だと思うし、入試問題の傾向などもより具体的な情報が収集できるらしい。


 ウキウキして初登校したら、実際はトイレがタバコ臭いとかもちょっと勘弁だからな。


 もっともこの時期は中高生でも簡単にタバコを買って、吸うことができる環境でもあるけど。


 決まってる期間内なら事前の申し込みは不要なので気軽に参加できる。


 そういうわけで俺たちは夏休みの間に学校見学に参加することにした。


「お母さん、受験する学校の夏休み説明会に行きたいんだけど、一緒に来てくれる?」


「あら、それはいつなの?」


「7月21日から8月1日の間か、8月20日から8月27日の間みたい」


「なら早いほうがいいわね」


「うん、大丈夫かな?」


「お盆の時期じゃなければ大丈夫よ」


「ああ、お盆だといろいろあるもんね」


 というわけで俺の方は7月末でOK。


「こっちも7月末大丈夫だったわ」


 という斎藤さんの返答で俺たちはそれぞれの母親と一緒に学校見学に行くことになった。


 ちなみに父さんは俺たちが夏休みでも関係なくお仕事だ。


 俺たち4人は総武線の西千葉駅で北側に降りる地図を見て学校まで歩いていく。


「それなりに距離はあるよね」


「中学校に比べればそこまで遠いとも思わないけど」


「それは確かに」


 俺と斎藤さんの母親は何やら楽しそうに話している。


 15分ほどで正門の前に到着。


 ここはもともとから商業学校を元にしているから、商業科や情報処理科の専門科目も幅広い。


「来年から情報処理科が新設されて、男女共学になるみたいだね」


「今までは別々だったのかしら?」


「そうみたい」


 このあたりも法律的な男女平等の問題が関わっているみたいだ。


 お母さんたちが話してるのは制服。


「ここの制服は可愛らしくていいですね」


「男子制服もブレザーで爽やかで、いいですね」


 この時代ではまだまだ学ランセーラー服の高校も多いが私立だとDCブランドの制服も多くて、女子などは制服の可愛さが進学理由になったりもする。


 DCブランドの制服は“有名な●●さんがデザインした制服!”たとえば森英恵や山本寛斎などの有名デザイナーデザインと雑誌などでも宣伝されて大々的に登場したのだが、数年で不満が続出し、どんどん再改定されてどんどん地味になっていくことになる。


 まあ、ただでさえ高い制服にブランド料がはいって値段が馬鹿高いことや派手で豪奢なイメージが校風に合わないとか、奇抜で派手な色合いが多く通学時にあまりに目立ちすぎるなどが嫌われたんだな。


 今の時期は一部の中高生で、詰め襟制服の丈を短くした「短ラン」や、ももの部分が極端に太い「ボンタン」など変形制服が流行してもいる。


 そういうイメージの悪さを変えるためにも私立だとブレザーを導入し始めて公立との差別化を図ってるんだが、まだグレーや青などのブレザーでそこまでは派手ではないんだけどな。


 で、実際の説明会で、スライドで学校の説明などを受けたり、学校の教室などの施設を見て回ってみたりしたけど、そこそこゆるい雰囲気で一部は真面目に勉強して進学する人もいるが、現状では多くは卒業したらそのまま就職をする予定の人が多いらしい。


 もっとももうすぐ千葉経済大学が設置されるので大学への進学も難しくなくなるのだけど。


「うん、やっぱり俺はここに行きたいな」


「雰囲気も悪くないし施設を見ても荒れている感じもしないのはいいわね」


「うん、いいんじゃないかしら」


「そうですね」


 入試の基準学力もそこまできつくないしな。

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