ライジングのオリジナルゲームハードのテスト機が上がってきたよ
さて、東京四洋電機で作らせていたGUIOS用32ビットのワークステーションやパソコンに加えて最初からゲームソフト媒体がCD-ROMの高性能16ビットゲームマシンのテスト機が上がってきた。
「これでLDゲームのような大容量のゲームが作れるな。
ハード名はサンシャインでどうかな?」
「ライジングは昇るとか上がるという意味ですし良いのではないでしょうか」
会長がそう言うが斉藤さんは結構辛辣。
「あんまり語呂がいい感じはしないわね」
「うーん、そうかな」
まあ本体名については後回しでいいか。
ちなみCD-ROMがどれだけ大容量かと言えば、たとえばホムコンのスーパーマリオンブラザーズは40KB、初代ドラゴンクレストは64KB、その後のホムコンソフトによく見られた「2メガの大容量」は2メガビットで256KBだがCD-ROMは540MBの超大容量なのだ。
まあ、そのためにそのプログラムを記録するために必要なHDDがバカ高いとか色々問題はあったりするのだが。
俺がそう言うと斉藤さんが苦笑していった。
「それって今よりゲームを作るのが大変になるってことでもあるわよね」
「まあ、RPGの世界マップを広げる方向にしてしまうとプレイヤーもついてこられないし、ゲームそのものも制作もめちゃくちゃ大変になるから、声が出て一部はアニメもあるアドベンチャーゲームの「サウンドノベル」を試してみるのが最初はいいと思うんだよな。
これなら読み込みの遅さとかもアクションやシューティングと違ってさほど気にならないと思うし」
俺がそう言うと朝倉さんがしかめっ面でいった。
「サウンドノベル……つまり音楽が今までより重要になるということですか」
「そうだね。
画質や音質はそこまでは良くないけど、音楽CDやビデオCDも再生出来る用にしてあるし。
アーケードゲームのLDゲームと同じような感じになると思うよ」
俺がそう言うと今度は会長が非難めいた声を上げた。
「それで定価5万円は相当安いですわね。
ほぼ本体では儲けは出ませんわよ?」
「その代わり自社ハードならソフトのマージンとかは取られないからね。
メインはソフトで稼ぐ方向で考えようよ。
それに音楽CDやビデオCDの再生も出来るのは一応メリットだと思うよ」
もっとも日本ではLPサイズのLDがある程度金のある層には普及してしまっているし、一般的にはアナログなテープビデオなどがまだまだメインだから、そもそもビデオCD自体が普及してないわけだが、大容量だが読み込みが遅いというCD-ROMと親和性の高い”声の出るアドベンチャーゲーム”というのがやはり無難なとこだろうと思う。
ちなみにテレビ出力はAV出力端子を使っていて、ゲームデータをセーブできるバックアップRAMも本体に仕込んである。
とは言え容量的にさほど大きくはないので、別途外部にバックアップRAMカセットを接続できるようにもしてあるが。
「とりあえず、最初は桃の子太郎討鬼伝説やエイサー王伝説、エイサー王伝説サイドMのグラフィックを強化して、さらに声を入れて移植をするのがいいかと思うけどどうかな?」
「でもなにか違うゲームタイトルもないと、すでにある作品に声がついただけで、高いゲーム本体と一緒に買うものでしょうか?」
最上さんが疑問の声を上げたがたしかにそりゃそうだ。
「うーん、たしかにそうだね。
アーケード用LDリズムアクションゲームの移植も一応可能だとは思うけど……。
あ、そう言えば北条先輩。
ダンバイへの機動要塞ガンガンやマジンダーZ、ゲットダゼロボなんかのロボットを使ったスペシャルロボット大戦の企画はどうなったかな」
「それについてはダンバイでの企画も通りましたし、問題ないようですわ」
「じゃあ、スペシャルロボット大戦も作らないとな。
ならガンガンとかマジンダーZとかゲットダゼロボの声優さんのスケージュールも押さえないと」
「わかりましたわ。
そちらの手配をお願いできますか?」
北条先輩が足利さんにそう言うと足利さんもうなずく。
「わかりました、やっておきましょう」
そして細川さんが額に手を当てていった。
「声優でも大御所クラスと成るとそれなりにお金がかかりますね」
「まあ、でもそうしたほうが間違いなく人気は出るからね」
ついでにゲームの仕事というものが新しく増えることで、声優の仕事のジャンルそのものが増えて、それにより食える声優さんが増えればいいと思ってもいるしな。
「プリンセスプロデューサーも一緒に発売してこれにも声を入れ込みましょう」
「ん、わかった」
デジタル・ディーヴァ・ストーリー女神召喚も発売予定に入れるとして日ノ本ファルコムやT&T、栄光などのパソコンゲームメーカーにも声をかけて移植に協力してもらってローンチタイトルを増やさないとな。




