春休みのうちにバイク免許を取りに行っておくか
さて去年の誕生日からバイク免許を取ることは出来るようになっていたんだが、色々忙しくすっかり忘れていたがやはり早めにとっておきたい。
春休みはいい機会なので「自動二輪免許」を取りに行こうと思う。
自動二輪の運転免許証に関しては昭和35年(1960年)は軽免許と自動二輪免許で、自動二輪免許は250ccを超えるオートバイの免許、軽免許では二輪車は250cc以下、軽三輪車と軽四輪車360cc以下の車両を運転できた。
昭和40年(1965年)に軽免許が廃止されて、二輪免許の区分が原付免許と50cc超の自動二輪免許に変更された。この時点で小型特殊免許と原動機付自転車免許以外の軽免許を含む運転免許証を保有していた者には、オートバイの乗車経験が無くても大型自動二輪免許相当のものが与えられたが、それ以降は普通自動車免許、大型自動車免許では原付しか運転できなくなった。
昭和50年(1975年)より、暴走族対策や交通事故対策で自動二輪免許は3区分に分けられた。
・排気量の条件なし
・免許の条件が400ccまでの中型限定免許
・免許の条件が125ccまでの小型限定免許
の3つで教習場での技能試験では自動二輪免許は中型限定免許までしか取れず、条件無し、いわゆる限定解除の運転免許は試験場の実技テストの合格者のみに交付されたが、その合格者数は概ね全受験者の1%であったため「司法試験より難しい」と揶揄されるほど極めて難関で、400cc限定の無い二輪免許そのものが高嶺の花となった状況が続いた。
もっとも実際は400ccまでしか乗れない「自動二輪、中型限定免許」で例えば750ccを運転した場合は条件違反として処理されるのみだったので、中型限定免許でも750ccのいわゆるナナハンに乗るものなどは少なくなかったが、普通に走るなら125ccでも別に十分だけどな。
ちなみにこの時代の「ナナハン」は200km/hを超える最高速度から、警察庁の要請により国内メーカーが日本で販売できるバイクの排気量を750ccまでとする、オートバイ製造企業の自主規制があるため事実上のバイクの最大排気量であるし、実際はそこまでスピードを出せる公道はないんだけどな。
というわけで自動二輪教習を受けに教習場に来たわけだ。
中型二輪だと教習所でかかるのは実技20時間に学科26時間程度。
普通自動車免許だと60時間程度の講習カリキュラムがあるからそれよりは早いし、バイクは9日間程度で取得可能なので、集中して通ってしまおう。
「北条先輩、春休みの間にバイク免許取るからその間は部活に来られないけどその間よろしくな」
「わかりましたわ。
すでにやることは皆ありますから特に問題はありませんしどうぞ行ってらっしゃい」
ちなみに芸能人の場合は事務所での合宿免許があったり、目黒の「日の丸教習所」や「世田谷教習所」など芸能人御用達の教習所で免許をとることが多いらしいが、特に芸能人というわけでもない俺は地元船橋の教習所へ普通に免許を取りに行くことにした。
この時代は高校生に対しての三ない運動というのが展開されていて、具体的には高校生によるオートバイ並びに自動車の運転免許証取得や車両購入、運転を禁止するため、「免許を取らせない」「買わせない」「運転させない」という運動が行われていたりもするが、うちの学校は特に免許の取得を禁止しているわけではない。
まあこれに関しては小野崎豊の”15歳になったので盗んだバイクを走らせる”という歌がヒットしてしまったことも関係はあるかもしれないが。
実際この時代は車もバイクも直結で簡単に盗めた時代だったりするし。
この時期は校内暴力に加えて暴走族による危険走行や騒音によって「バイクは危険な乗り物、暴走族の乗り物」といった、オートバイに対する否定的なイメージが強まり、そこで昭和57年(1982年)に、社団法人全国高等学校PTA連合会は高校生の生命を尊重する観点から、仙台大会にて「オートバイの免許を取らせない」「オートバイに乗せない」「オートバイを買わせない」といった「3つの指針」を掲げた「三ない運動」を推進することを決議したのが始まり。
しかし、日本国政府や文部省は「三ない運動」を容認しない立場をとり、1980年代になると、交通安全教育を管轄する体育局において、高校生のオートバイ利用に対応した交通安全指導書の整備を積極的に図るようになっている。
実際の所「三ない運動」には効果がないどころか、むしろ逆効果になっている部分さえあったからあっという間にその方針は崩れていくんだけどな。
というわけで教習所に来て申込用紙に必要事項を書いてカネを払い視力検査、色彩判別能力、聴力検査と運動能力検査などの免許を取得するのに問題がないことを調べられたらあとは学科と実技。
学科は交通法規などについてが中心で、実技はヘルメットの装着の仕方から始まり、最初の難関の倒れたバイクを起こす「引き起こし」、エンジンを切った状態で押して歩く「取り回し」、センタースタンドでバイクを駐車させたり、走り出したりするために必要な「センタースタンドのかけ外し」から始まる。
そう言えばなんかのネタでロボット操縦免許を取るためまず倒れたロボットをパイロットが起こすロボットの引き起こしから始まるなんて話もあったなーなどと思いながら約200kgの重量の400ccバイクを引きおこす。
コツがわからないと結構大変なんだがコツを知っていればそこまで難しくはない。
「よいせ」
「おお、実に素晴らしいですね」
力が強ければ無理とまでは言わないが腕の力だけでバイクを引き上げようとしても大変なのでしっかりとしゃがんで腰を入れて、足腰の筋肉を使ってある程度バイクが上がったら太ももで押し上げるようにすると結構簡単なのだ。
取り回しやセンタースタンドのかけ外しなどもコツを知っていれば問題ない。
このころの自転車はサイドスタンドじゃないものも多いしな。
とはいえ、高校生くらいだとなかなかうまくいかないない場合も多いし女性だとなおさら。
「う、うーん、全然上がらない」
一緒に実技講習を受けている女子高生っぽい女の子も引き起こしに苦労してるな。
「あー、腕の力だけじゃまず上がらないから、足の筋肉を使って持ち上げるように起こさないと無理だよ」
「え、あ、そうなのかな?」
「うん、ガタイがいい男なら腕の力だけでも持ち上がるけどね」
「あ、じゃあやってみますね。
よいしょ、あ! できた」
「ああ、できてよかったね」
「はい!」
これらが出来るようになったらバイクに跨って乗車の仕方や姿勢などを教わり、エンジンのかけ方やアクセルブレーキ、クラッチやギアに関しての加速・減速操作を実際に試してようやく走行に入り、進路変更の仕方や交差点の通行の方法をやっとするので普通自動車免許に比べると運転そのものよりもその前にいろいろ覚える比率が大きい。
後バイクの場合はハンドル操作ではなく体重移動で左右に曲がるのは自転車と同じだ。
もっともバイクのほうが体重移動の要素が大きいけどな。
基本的な走行技術が習得できたらパイロンで規制された直線を低速で走ったり、幅30cmで長さ15mの直線コースを7秒以上で脱輪をしないよう通過したりの低速運転実技を受け、8字カーブ、S字カーブ、クランクコースなどを走ったあと、等間隔に置かれたパイロンの間をスラローム走行を行い、坂道発進や急制動などの特殊な状況での運転も学べば実技講習は終了。
最後に運転免許試験場での筆記試験に合格すれば晴れて運転免許が手に入る。
これで顔写真付きの身分証が手に入ったな。
それはともかく免許証の顔写真はなぜなんとなく悪党顔にみえるようになるんだろうか?




