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閑話:前田健二の存在で不利益を受けたものも少なくない

 前田健二が存在することで特に悪事を行ったわけでもないのに不利益を被ったものも少なくはない。


 まずはテト&リスの開発者アレクセイ・レオニードヴィチ・バジトロノフであろう。


 彼はソ連に所属していたため特許や商標の獲得に苦労したが、本来ならば1986年には西側諸国にも広まって世界一の売上を誇るソフトとなったはずであったが、その前年の1985年より日本からジュエルスが発売され、アメリカに先に上陸し、1986年にはヨーロッパの西側諸国も席巻してしまったため、テト&リスはさほど売れずに終わってしまったのだ。


 同じゲーム業界ではヘックスも不利益を被ったと言っていいだろう。


 とは言えこちらの場合は前田健二の持ち込んだ桃の子太郎討鬼伝説を蹴って、あとから持ち込みにいったフェニックスがそれを引き受けて大ヒットしたというのは判断ミスである程度自業自得でもあるが、ナセル・ジェベッリを引き抜かれたのは大きな痛手でもあって1983年に設立したヘックスは1984年のPC用ゲームリリースを開始、1985年からはホムコンにも参入、1986年2月に発売されるディスクシステム用タイトルを積極的に開発しているのだが……現状の状況は良いとは言えなかった。


 パソコンソフトは元からそこまで多く売れるものでなく、ホムコンもサードパーティに参入が増えたことで昨年あたりからは売れないソフトもでてきてしまったのだが、パソコンでは大人気であったオイテグザーの移植はほとんど別物といわれ売上が振るわなかったのだ。


 アニメ業界では二人はプリティファイターの人気のあおりを受けて第4作目にあたる変身魔法少女系アニメ魔法のアイドルクレヨンユーミンの視聴率が低迷し打ち切りとなった。


「まさかここまで視聴率に差が出るとは思わなかったな」


 これはこの作品では主人公や周囲の人々の精神的な成長が見られず、本作はオーソドックスな魔法少女アニメに回帰したものの、主人公のユーミンが魔法の効果でパンツ1枚だけの裸になったり、「お風呂好き」という設定から頻繁に入浴シーンが登場するなど、主人公が小学生にもかかわらず過剰なまでに裸が強調されたお色気シーンをテレビ局側より問題視され、女児向けのアニメから逸脱した演出が非常に多く、制作に携わっていた女性スタッフからも特に問題視されていた。


 更に、放送当時すでに魔法少女系アニメのブームが下火になっていたうえに正統派アイドル人気も凋落していたことも重なって視聴率はまったく振るわず、序盤ですでに打ち切りを決定していたが、”前”でもあまり評価は良くなく打ち切りであったものが、打ち切りが早まってしまった。


 また昨年人気であった”デストロイペア”も二人はプリティファイターの人気に押されて影が薄くなってしまったのであった。


「魔法で変身して戦う方向のほうが受けるとはね」


 どちらも女子向けではなくそれなりの年齢の男性向けに視聴者を絞っていたことが原因でもあったろう。


 アニメーターを悲惨な状況から救いたいと言いながらむしろ窮地に陥らせるような状況も生み出しているのは矛盾というものであろうか。

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