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10万部突破【書籍④巻&COMIC②巻発売中】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


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空と海のサファイヤ



「レティシア、サファイヤは好き?」


「はい。フェリス様の瞳と同じ色の宝石ですね」


そうだ。

サファイヤにして貰おうかな、今日のジュエリー。

フェリス様の瞳と同じ色の……。


「フェリス様?」


「これ、レティシアに、どうかなと……」


「綺麗です」


清楚なサファイヤの耳飾りと、首飾り。

朝の光を受けて輝くサファイヤがフェリスの瞳の色のようだ。


「昔、亡くなった祖母が、これは僕の瞳の色に似てるから、いつか大きくなって大事な子にあげなさいて言ってたのを思い出して…、…うん。レティシアには、まだ大きいかなと思ったけど、大丈夫そう」


「フェリス様、そんな大事な宝石…」


「うん。大事な宝石なので、レティシアにつけて欲しい」


レティシアの金髪をかきあげて、フェリスが首筋に首飾りをつけてくれるけど、どうにもこそばゆい。


「く、くすぐったいです、フェリス様……」


うにゃー。

フェリス様がそっとしてくれるので、余計にこそばゆいよー。


「ごめん。出来上がり。……今日のレティシアのドレスの色とあう?」


「ありがとうございます。これにあわせたドレスにして貰います。いまみんなが凄く悩んでくれてて……」


凄く高価そうだけど、何となく可愛らしい優しいサファイア。


このサファイヤのブルーにあわせるなら、同じブルー系のドレスがいいかな? 

それとも、白いドレスがいいかな?


あ、ドレスアップ大作戦に、つい魂逃亡しかけてたけど、やっと、やる気になって来た……。


不思議。

お姑様に逢うのは不安だけど、フェリス様に初めて会う前の恐怖を思えば、少しも怖くない。

あの日のレティシアは一人きりだったけど、いまは、フェリス様もおうちの人も、一緒に心配してくれる。フェリス家チーム、ありがたい(プロジェクトチームみたいに言ってしまった……今世ぎりぎりの

お姫様をやってるのに、いまだ前世の社畜が抜けきらぬ……)。


「母からもらった宝石もレティシアに貰って欲しいけど、今日は、おばあさまのジュエリーを」


うん。義理のお母様に逢いに行くのに、実のお母様のジュエリーは、御二人が仲良しでないと、ちょっと難易度高そうだよね……。


おばあさまのジュエリーも、レティシアにはもったいないけど。

落としたり、傷つけたりしないよう、大事に取り扱わねば……!


子供なせいか、ご機嫌でわーっと走るとね、頭からごん! てコケちゃうの。


「フェリス様の瞳が凄く綺麗なブルーなので」


「うん?」


「ここに来てから、ブルーが好きな色になりました」


耳飾りもフェリス様につけてもらった。やっぱりくすぐったい。


耳飾りは自分では見えないけど、首飾りのサファイヤブルーが目に入ると、なんだか安心する。

フェリス様の瞳とおんなじ空と海の色だーって。


あ! 昨日の夢の金色のドラゴンもフェリス様と同じ青い瞳だった!

それで、フェリス様かな? て思ったのかな。


「フェリス様?」


気が付いたんだけど、フェリス様て、ちょいちょいフリーズしてる気がする。


あまりにも綺麗な御顔なので、フェリス様が黙ってたら、

フリーズしてるとか、困ってるとか、戸惑ってるとか、

他人から見てもわからないと思うんだけど、

何気によく戸惑って稼働停止してたり、笑ってたりする、とても可愛い方な気がする……。


「昔から僕は王太后のところへ行くのが苦手なんだけど」


「………」


「今日はレティシアが一緒だから、いろいろ負けない気がする」


「ホントですか? フェリス様の足を引っ張らないよう頑張りますね!!」


よしっ!と気合入れて拳を握りかけて、いかん、衣装がお姫様ドレスだった、と誤魔化す。


なんだかツボに入ったらしく、またフェリス様が笑ってた。笑いすぎですから。


うん。でも。私も元気を頂いたので、感謝です。




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