表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10万部突破【書籍④巻&COMIC②巻発売中】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

82/812

レティシアと金色のドラゴン



夢の中で何か悲しいことがあって、ちいさいなレティシアが一人で泣いてたら、

緑の森の中から、金色の子供の竜が現れて、レティシアの涙を舐めてくれた。


ほんもののドラゴンだー!!

とびっくりして、レティシアの涙もとまった。


「ちっちゃいりゅう。かわいい。ありがとう」


お礼を言ったら、

ぶんぶん尻尾を振って(しっぽもかわいい)、

向こうに行ってしまった。


ドラゴン可愛い……、もうちょっとお話したかった……としょんぼりしてたら、

また戻ってきてくれた。


摘みたてのいちごを、両手いっぱいに抱えて。


「いちご? くれるの? ありがとう」


どうやら、いちごをとってきてくれたらしい。


「……フェリスさま?」


そんな筈ないのにそう尋ねたら、

ちっちゃなドラゴンがいちごを喉に詰まらせかけて、盛大に咳き込んだ。


「だいじょうぶ? だいじょうぶ?」


そうだよね。違うよね。何でそんなこと思ったんだろう。


でも、ドラゴンだけど、竜王陛下っぽくはない気がして…。


「だいじょうぶ」


金色のドラゴンの咳が収まったので、レティシアもドラゴンもほっとした。


「どうして泣いてたの?」


「ここから帰れないの」


「お城に帰りたいの? お城、大変じゃない?」


「うん。でも、心配かけるから」


「じゃあ、僕に乗って。運んだげるよ」


「え。え。だいじょうぶ?」


レティシアも子供だけど、金色のドラゴンも子供だから、

レティシアが重たいんじゃないかと……。


「うん。平気。ぼく、歩くより、飛んでる方が楽」


促されて、どきどきしながら、ドラゴンの背中に乗った。


初体験!! 初騎乗!! ファーストドラゴン!!


いくらファンタジー世界に生まれ変わったって言っても、

ドラゴンなんて生で初めて見たし、乗ったことない!!


「……ぢめん、とおい!!」


ドラゴンの背中に乗せて貰ったら、どんどん上空へと上昇した。


あぶない! とか、

初めて逢った知らないドラゴンに、食べ物貰わない! 乗らない!とか、

おかたい常識派の日本人ОLの意識がうるさいけど、

ちびレティシアは金色のドラゴンの背中から見下ろす景色にご機嫌だ。


「こわくない?」


「うん。たのしい。きもちいい」


森を抜けて、王宮へ。

上空から見下ろす、ディアナの街並みや王宮の見事なこと。


「とうちゃく!!」


レティシアの部屋のヴェランダに下ろしてくれた。


到着して安心したのに、ドラゴンの背中から離れるのが寂しい。


「泣かないで。泣いてたら、すぐ来てあげるよ」


「ホント?」


「うん。約束」


「きゃ……」


金色のドラゴンにおでこにキスされた。


別れ際に、いちごをレティシアの口に放り込んで、金色のドラゴンは飛び去っていってしまった。


フェリス様ならいっしょにかえらなきゃダメだから、

フェリス様じゃないのかな……、でも何だか気配が似てるよ…と思いながら、

ちいさなレティシアは眠りの国から、現実世界へと引き戻された。


「好き」「趣味似てるかも」「面白いかも」「続き気になる」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします。作者のモチベーションも上がりますので、ぜひよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 姫さまとフェリス様の出会いからのこれまでの夢、イメージに合った感じです。なんとなくお姫さま本質的に気づくものがある様子。 [一言] 可愛い夢、大好きです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ