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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第十三章 気になる彼女は○○○で×××で。
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第382話 √3-34 気になる彼女は○○○で×××で。

またもやすんません


すれ違いも久しぶりに

「そうだけど、何か」

「嘘おっしゃいっ、私の舌を馬鹿に…………!?」


 白を切っても仕方ないので開き直ることにした。

 クランナはといえばこめかみを抑えながら、こちらに掌を突き出して「待って」のポーズ。


「少しお待ちになって……私の舌を馬鹿にしておりますの!」

「やり直しても俺の返答は変わらんぞ、メイドイン俺だけど」

「私のここからの会話の脳内シミュレーションをどうしてくれますの!?」

「ゴメンね」

「……謝られるのも腑に落ちないですわぁっ」


 クランナのテンション高いな、書き手の聞いてる作業用BGMに影響受けてるんじゃないだろうか。


「……なぜ、そのような嘘をついたのですの?」

「嘘? はてさてなんのことやら……ああ、思い当たる節が」

「惚けた直後に我に帰るのはどのような状況なのですの!?」

「いや、じゃあ俺が実はユイと住んでることか?」

「そんな嘘つかれたことはないのですけど……というかそもそも嘘以外のなにものでも」

「――――」

「目を背ける仕草は一体何を示しておりますのっ! 今のことが気にはなりますが、とりあえず聞いていいですか。なぜ私に副会長と偽ってお弁当をつくったのかを」


 ……開き直りとぼけてやり過ごそうと思ったけど、ダメっぽいな。


「それには浅い理由があるんだよ」

「……なぜ最初からイメージダウン要素を入れるのですか」  

「理由はそう、なんとなく」

「底が見えましたわ!」

「ということだから、これでこの件はお開き」

「勝手に締めないでください! なんとなくであなたは行動しているのですかっ、私はあなたを過大評……なんでもありません」


 殆ど喋らなかった彼女とここまで話すとはなあ、と少し怒り気味のクランナを眺めながら穏やかに考える。

 それで俺はと言えば真面目な表情をつくってから、


「言ったろ? 俺は生徒会の仕事への姿勢は真面目じゃないって。不真面目で何も考えてない、ただなんとなくクランナに弁当を作ってみただけだ」

「意味が分かりません、不真面目ならばなぜこのように面倒を増やすようなことをするのですか!」


 正直に言えばいいのだろうかね。クランナのことを案じたからって……いや、そんな余計なこと言わない方がいいな。


「じゃあ分かった、こうしよう。クランナに弁当をつくって食べてほしかった」


 簡潔にしてみた。で、茶化す。


「っ! ど、どういうことですの」

「俺から申し出たら断るだろう?」

「当たり前です!」

「だろ? 俺はクランナにどう思われているかわかってるつもりだからな」

「私が下を……? 違います、そうではなくて――」

「ごめんな、姉貴のはもっと美味しかっただろ? それに俺みたいなヤツの弁当食ってたなんて嫌な気分だよな」

「私が申したいのはそこではなく……」

「……悪かった。もう止めるからさ。今まで弁当食べてくれてありがとな」

「下……」


「それでもさ、少しは自分のことも心配しろよ?」


「っ」


 俺は話は終わったとばかりに、クランナの元を去った。

 これでもっと嫌われたに決まっている、それが分かっているから俺は彼女の目の前から消えるのだ。

 真面目な彼女は、取り組む全てに全力投球しているのかもしれない。それでぽっかりと欠けてしまうのは自分へのこと。

 だから姉貴を経由しても炊きつけて、少しだけでも料理をつくること、結果的に自分のことに意識を持って行って欲しかった。


 最後の言葉だけでも受け取ってくれればいいんだけども……逆効果だっただろうなあ。


「…………」


 クランナの足音が背後から聞こえることは無かった。




 生徒会室に戻り、俺は仕事に戻る。姉貴に「クランナさんは?」と聞かれたけども「用事があるから先に行っててほしい」と言われたことにして答えた。

 その数分後にクランナはやってくるわけで、覚悟はしていたもののクランナは俺と目を合わせようとはしなかった。


「(これじゃ、あの時直後に逆戻りかな)」


 もしかするとそれよりもずっと悪いかもしれない。これ以上は俺にどうすることも出来ないからな……仕方ない。




 生徒会が終わって、クランナが姉貴を呼びとめると「ユウくん、悪いけど先に帰っててくれる?」と言って姉貴とクランナは生徒会室に残り、俺はユイと帰宅した。



* *



「あの、副会長。聞きたいことが――」


 その夕暮れに浮かび上がるのは、生徒会女子役員二人のシルエット。

 一人が質問し、一人が穏やかな表情で語るように答えていたのでした。


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