表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
巨大数による異世界介入  作者: 社畜を辞めたい
46/233

ドラゴンの事情

異世界転生55日目の朝。


俺は獣王国内の仮設陣地で起きた。

一昨日、ルーメンに帰ったが、

その他は、軍と行動を共にしている。



初日は、王国軍の進軍速度があまりに遅かった。

二日目に、馬を帝都に帰して、帝都から箱馬車を運び込んだ。

そして三日目からは、箱馬車に王国軍を詰めて、

アイスドラゴンで運搬している。


その結果、進軍速度は速くなったのだが、

今度は、占領軍が足りなくなってしまった。

結局、占領軍を公国や王国から別途運び込んだり、

すっかり、アイスドラゴンが馬代わりだ。



兎も角、そうやって、進軍速度を上げたので、

目の前に広がる山々を越えれば、獣王国王都だ。






「えーと、全軍着陸!」


山の麓まで来た頃、気配を感じた。

ネプに感じるのと同じ、親近感だ。

エンシェントドラゴンに匹敵する何かが、

この山にはいるらしい。




「貴殿のご尊名を伺ってもよろしいだろうか?」


公国軍を着陸させて、独りで行くべきか、

ネプを呼んでから行くべきか、と迷っていたら、

山頂付近から、山ほどもあるドラゴンが飛んできた。


「ジンです。貴方は?」


「ジン様、我はストーンドラゴンのガルフと申します。

 ご尊顔を拝し、光栄に存じます。」


そう言って頭を垂れるドラゴンは、

属性を持つので、エルダードラゴンのようだ。

それにしては、大きい。


「エルダードラゴンにしては、とても大きいように思うのですが?」


「はは。我はストーンドラゴンの始祖でございます。

 従いまして、一般のエルダードラゴンよりも巨大でございます。」


「そうですか。それで、何かご用でしょうか?」


「はは。我は恐怖しているのでございます。

 ストーンドラゴンを預かる身と致しまして、

 生への執着が、捨てきれないのでございます。」


「私が戦争をしているのは獣王国であって、

 貴方方ストーンドラゴンではありません。

 邪魔をしないで下さるなら、関わるつもりはありません。」


「我は獣王国と、契約を交わしております。

 一帯のストーンドラゴンを狩らない代わりに、

 王都に攻める外敵を排除すると。」


「その契約を、実行するおつもりですか?」


「滅相もございません!!

 我など矮小な存在にございます。

 ジン様に抗う術など、持ち合わせておりません!」


「……契約を反故にすることは、できないのですか?」


さっさと、敵対しなくていい方法を教えて欲しいんだがな。

まぁ、俺が疑問を持たないように、配慮してくれたんだと思うが。


「はは。この腕輪を破壊して頂きたいのです。

 我を縛る闇魔法が、これには封じ込められております。」


「エルダードラゴンを縛る闇魔法を、獣王国は使えるのですか?」


高位魔法使いなんて、レベルじゃないと思うんだが。

俺にも、効果があるかも知れない。

誰かに使われる人生なんて、もう嫌だぞ!?


「いえ、王族との契約の際、

 偉大なエンシェントドラゴンによって、縛られました。」


……ネプか?俺って既に、ネプに洗脳されてる?

いやいや、ネプはそんな事しないはず!

きっと、相互に請われたから、仕方なく縛ったのだろう。

そうに違いない。うん、絶対そうだ!



「これでいいですか?」


まぁ、腕輪自体はちょっと力を入れれば、簡単に引き千切れたが。


「はは。我らストーンドラゴンに、ジン様への忠誠を誓わせて頂き」


「いいですよ。」


アイスドラゴンも、そんな事言ってたようだしな。

もちろん、俺に損はない。

寧ろ、得の方が大きいだろう。


「ありがたき幸せでございます。」


そう言って一吠えすると、

山々から10体ほどのドラゴンが降りて来た。


獣王国との契約も、必要だったわけだ。

ドラゴンのような種族が、簡単に子を残せるとは思わないしな。




さて、山を越えたら、獣王国王都だ。

ありがとうございました。


簡易な世界地図を作成致しました。

ご覧頂ければ幸いです。


       海          海      

                         

   ----------------------

   |    |       |        |     |  

   | 消滅| 小国家群| 多民族王国| 魔領域|  

   |    |       |        |     |  

海  --------  |----------     海 

   |    |    |  |             |  

   | 王国|    |--              |  

   |    |    |    多民族帝国      |  

   ----  帝国|                 |  

      |      |------------|  

      |      |       |    蛮族  |  

   --------       |-------  

   |         |  獣帝国 |       

   | 獣王国    |       |       

   |         |       |       

海  --------------          海 

   |           |             

   |    魔領域   |             

   |           |             

    以下、不明                

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運営様からの削除通告があり、今は次作「対称性を破って現実⇔異世界変革」に夢中です。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ