表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

86/433

86

「お返しに、僕のスキルを教えるよ」

「はぁ……?」

「俺のスキルは、”絶対に勝つ”能力だ」

 何を急に。

 マウント取りかこいつ。


「俺がどんな不利でも、俺と相手にどんな差があっても必ず俺が勝つ」

「はぁ……」

「だから、ただの平民として転生してきた俺はここまで上がってこれた」

「そうっすか……」

 だからなんだっていうんだよ。

 何が言いたいんだ?


「……そんなどうでもいいなんて顔、しないでくれよ」

 って言われてもなぁ。

 俺はもうすぐ処刑される身だし、そんな状況で武勇伝語られても。


「処刑はしないし、リリィお姉ちゃんの言うとおり君たちを解放するつもりだよ」

「お前がお姉ちゃんって言うなッッ!!!!」

 本当なら、命が助かったことを喜ぶべきだったのかもしれない。

 でも、僕以外の誰かがリリーシアの事をお姉ちゃんというのに、耐えられなかった。


「それが君の答えだろう?」

「えっ……」

「俺も最初はもちかけたさ、一緒に来ないか?って。俺もセレスティーネや、白昼猫やまりあは推しキャラだからね」

「…………」

「君のスキルを打ち明けたら、きっとドン引きして俺についてきてくれると思ったからね」

 その作戦なら、効果抜群だったよ。

 僕にはもう何も残っていない。

 お前の勝ちだ、スキル通りになったじゃないか。


「でも、彼女たちはなんて言ったと思う?」

 あああああ!!!

 もう言うな言わなくていい!

 俺は寝取られとか趣味じゃないんだからやめてくれ!!!!


「”たとえ不思議な力で変えられたとしても、私はタロ君が好き。だからずっとついていく”ってさ」

「!!」

 国王から聞いた僕は、思わず息をのんだ。


 お、おい……。

 なんだよそれ……。


「からかっているのか……?」

 僕は再び、三人の方を向いた。


「タロ君、酷い事言って本当にごめんね」

「わるかったにゃー」

「ごめんなさい」

「あれは僕が命令したんだ。君には本当にすまなかったと思ってる」

 彼女らの表情や、この国のトップが頭を下げているのにお付の者は何も言わない。

 この状況、いったいなんだっていうんだ……。


 だが、戸惑っている場合じゃないんだ。

 このままじゃ納得できないから、確かめないといけない。


「……王様」

「なんだい?」

「なんでそんな事した?」

「さっきも言った通り、三人の女の子が欲しいって思ったからだけど……」

 国王はゆっくりと目を閉じて何度か深く呼吸をした後。


「実は君に伝えておきたい事があってね。今までの事は、それを伝えるに相応しいか見極めたかったんだ」

 僕の方をぐっと強く睨むように見つめながら、そう告げた。


 思わせぶりな事言ってるけど、つまり試してたってわけか……。

 みんなひどいよ。

 でも、そこまでして伝えたいことってなんだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ