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 僕たちは、この大陸で起きた謎を解くことを決めた。


 その為に、次にする事は……。


「僕たちから直接、王様へ会いに行こう」

 僕と同じ異世界転生者である、この大陸の王様のもとへ行くしかない。


 正直、かなり危ないけれども。

 やっぱり、この方法しか無いかな。

 こういう時、頭が良かったらもっといい方法が思いつくのに。


「クスクスちゃん、王様の居る場所は分かる?」

 僕はそう思いながらも、暗い表情をしたままの彼女に問いかけた。

「うん。あの山を越えた先に、王様の住んでいるお城があるって聞いたことあるよ」

 すると、抑揚の少ない声で遠くの山を指さした。


 あの先に、僕と同じ人が居る……。


「飛び神さま使って、そこまで行くにゃ?」

 まふにゃんは明るい声で、僕の顔を覗きながらそう言った。


 確かに飛び神さま使えば、すぐに行ける。

 でも……。


「あれは僕たちの切り札だから、最後までとっておきたいかな」

「ふにゃあ~」

 相手がどんな人なのかまるで想像がつかない。

 でも、町をあんな風に変えてしまうって事は、相当やばいはず。

 だから、最悪逃げるしか選択肢がなくなった時のために、飛び神さまはとっておきたい。


「じゃあ、私が飛んで城の様子を調べてみる?」

 次に、リリィお姉ちゃんはいつもの優しい笑顔でそう言った。


「リリィお姉ちゃんだけに危ない事させたくないよ」

「うーん……」

 お姉ちゃんの気持ちはすごい嬉しいよ。

 でも、リリィお姉ちゃんに何かあったら僕は耐えられそうにないよ。

 ごめんね……。


「気をつけながら歩いていこう」

「はい」

「わかったにゃ!」

 地道だけど、それが一番いいかもしれない。

 木々が多くて、なるべく騎士が通りにくい道を選ぶといいかもなぁ。


 そう思いながら、これからどうやって城へ向かうか考えている時だった。


「ねえ、旅芸人さん」

 クスクスちゃんは、うつむきながら僕を呼びかけると……。


「あのね、お城に行く前に一つお願いがあるんだ」

「どうしたの?」

 一体何をするんだろう。

 もうこの町には何もないはずなのに。


「すぅ~……」

 クスクスちゃんが何を考えて、何を願うのかを考えていた時だった。

 彼女は大きく息を吸い……。


「悪いものとんでいけー!」

 片手を天高くあげてそう大きく叫んだ。


「クスクスちゃん……」

 ”巫女ぷりの主人公まりあ”の能力は傷や病気の治療がメインだ。

 だがその能力の応用として、悪いものを浄化する事が出来る。

 彼女にかかれば、病気以外の人体に害を及ぼす物や、怨霊といった普通の人では触れることすら出来ないものだって払う事が可能なのだ。


「あたしが育った町だから、このままにしたくないの……」

 崩壊した町に残っていた、黒穢病の残骸が光の粒となってゆっくりと天へと舞っていく。

 その光景はとても幻想的で、どこか切ない感じがした。


「うん、待ってる」

 それと同時に、クスクスちゃんの瞳から零れる涙も同様に消えていったのを見た僕は、そう告げて彼女を見守った。

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