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 人類最後の拠点であるラエトリの町へ戻る途中の教会にて、リリィお姉ちゃんと合流してから数日が経った。


 結界を抜け、町へと到着した僕らを待っていたのは、普段から身の回りの世話をしてくれていた執事セバスだった。


「おかえりなさいませ、マリアンナ様、ミオリーゼ様」

「ただいま戻りました」

「帰った、出迎え感謝する」

 うーん、やっぱこの二人とセバスのやりとりは絵になるなぁ。

 本当、ゲームの中の世界を見ているようだ。


「タロ様も長旅ご苦労様です」

「僕は何もしてないけども……、ありがとう」

「いえいえ」

 それに比べて僕は……。

 でも格好はそれっぽくなったし、初めて出会った時よりかはマシ……かな?


「そちらの方が、タロ様の仲間であるマーフィ様ですね」

「よろしくにゃー、執事爺(しつじい)の事は聞いてるにゃ」

「しつじいとな! 面白い呼び方ですな!」

 まふにゃんはまふにゃんで上手く打ち解けている。

 というか、セバスの度量の深さがそうさせているのかもしれない。

 普通初対面で”じい”って言われたら怒るよ……?


「ところで、そちらのご婦人は?」

「僕の仲間のリリィお姉ちゃんだよ」

「初めまして、私はリリーシアと申します」

 リリィお姉ちゃんは僕の言葉の後にそう告げると、軽く頭を下げた。


「こちらこそ挨拶が遅れてしまい申し訳ございません、私は執事のセバスチャン。セバスとお呼びくださいませ」

 うーん、やっぱお姉ちゃんも様になっているなぁ。

 マリーさんと同じ雰囲気だから、そりゃそうなんだけども。


「皆さま、お疲れでしょう? 今日はゆっくりとお休みくださいませ」

「ありがとうございます」

「うむ」

 将軍待遇のミャオとマリーさんは兵舎のある方向へと戻っていき、僕やまふにゃんやリリィお姉ちゃんは客人用の宿舎へと案内されると、久しぶりのベッドの心地よさを感じつつ、休息をとった。



 翌日。

 セバスからの伝言で国王が僕たちを呼んでいるとの知らせを受け、謁見の間へと向かった。


「そなたらが無事に合流出来たようだな」

「はい、全員揃いました。協力ありがとうございます」

「私は大したことはしていない。きっとこれも何かの巡りあわせなのだろう」

 僕たちはよそ者だ。

 それにも関わらず、おおらかに接してくれる王様の器の大きさに感動してしまう。


「さて、では本題に入るが……」

 王様の笑顔が消え、緩かった雰囲気が一気に引き締まる。


「改めて頼もう。我々と共に魔王と戦って欲しい」

 その直後、今回呼ばれた本来の目的で果たそうとしてきた。


「分かりました。僕たちも力を貸します」

「おお! 本当か! ありがとう、ありがとう……!」

 王様やこの国の人たちには、本当に良くしてもらった。

 だから、今度は僕たちが恩を返す番だ。


 それに、全てを奪う能力を持つ異世界転生者をどうにかしなければいけない。

 このままじゃ、この大陸だけじゃなくて他の大陸も危ないし、そうなれば僕たちが被害を受けるのも時間の問題だ。


 皆揃った、きっとどうにかなる。

 この大陸の平和を取り戻して、僕たちの静かな生活と居場所を手に入れるんだ!

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