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悪魔の王子は戦隊レッドを守りたい  作者: ムネミツ
第三章:巨大ロボット登場編
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第15話 ロボ会議と第二基地

 「グッズ化を考えた上で、我々の巨大ロボを作ろう」


 大使館の地下にある会議室、俺達は部屋の中心で円卓を囲んでいた。


 入り口傍の壁にはホワイトボードに上がった事を書いて行く。


 「グッズ制作販売会社に、儲けをがっぽり取られそうなのだ」


 フンガーが溜息を吐く、玩具化するとそう言う問題もあったな。


 「こちらがキチンと権利を抑える必要がありますな」

 「コンプライアンスとかも、守らないといけないしな」


 ザーマスとガンスも意見を挙げてくれる。


 「ニンジャネットコムなら、良いメーカーを探してくれるんじゃない?」


 勇子ちゃんも手を上げて意見を出して来る、確かにコネは活用しないとな。


 会議の議題は、俺達マカイジャーの巨大ロボット問題だ。


 ヒーローとして活動する以上、巨大な敵にも立ち向かう必要がある。


 後、巨大ロボがあれば仕事の幅も増えるんだよな。


 各種災害での救助活動や、建設作業にも使える。


 ゴーストヘッドみたいな艦船。


 ウルフヘッド号の様な車両。


 合宿で乗ったコクボウバードの様な戦闘機。


 これら既存の兵器だけではできない事ができるのが強みだ。


 市街に出た怪獣などの巨大戦力と対峙するには、白兵戦とかするから特に。


 法的にも日本には、対巨大戦力法たいきょだいせんりょくほうがある。

 

 この法律、略して対巨法の第四条にはこう記載されていた。


 ヒーローは巨大敵性戦力に対して、市街防衛の為に可能な限り巨大化又は人型巨大兵器を持って対応せねばならない。


 ヒーローは合法的に、巨大ロボの所持や巨大化ができるのだ。


 俺達は外国の組織だけど、現地の法律は守らないと駄目だよね。


 「進太郎、言い訳を考えるの好きよね?」

 「俺達の関係で、小狡い事は俺の担当だからね♪」


 魔王印の効果で俺の考えを読む勇子ちゃん。


 そんな彼女の言葉に答える俺、俺達のやり取りを見つめる仲間達。


 「仲良き事は美しきかなですねえ♪」

 「式のケーキはあっしが作りますよ♪」

 「二人共、仲良しなのだ~♪」


 仲間達の視線が生暖かい、勇子ちゃんは文字通り顔から火が出た。


 「でも、実際に作るとなると素材と技術だよな?」

 「そこは私が出向するのだ、魔法とかこっちの事を分っているメーカーに」

 「戦力が欠けるのは痛いですねえ」

 「進太郎、王家にロボとか伝わってないの?」

 「探せばありそうな気がする、そこは一度本国行って調べるか」


 確かに、国を探せばありそうだな。


 「でも、どういうロボにするのだ? キッズ受けの良いとかは置いておいて」


 いやフンガーよ、そこは置いておいたら駄目だぞ。


 「殿下、目が日本円マークになっておられますよ?」

 「これが金に目がくらむって奴か」

 「進太郎、正気に戻りなさい!」


 勇子ちゃんのハリセンが炸裂した。


 「ああ、まあ運搬とか考えて合体ロボとかでどうだろう?」


 俺がフンガーに尋ねる、合体変形はロマンだよね。


 「うん、そこは王道よね♪」


 勇子ちゃんも同意してくれた。


 「そうだな、あっしとしては狼型とかメンバーをイメージした機体が欲しいぜ」

 「でしたら、私は蝙蝠ですな」

 「私は何だろう? 前に進太郎とフェニックス狩ったけど?」

 「モチーフだけで、合体後がカオスになりそうなのだ」

 「最終的に人型を取れれば、日本の法律的に問題ないから」


 まずどんな機体にしたいかは、合体ロボで行きたいと希望は纏まった。


 「次は、うちだけで全部やるか地球側と協力するかね?」


 勇子ちゃんが発言する。


 「それに関しては地球の企業と共同開発かな、こっちの素材も使って」

 「坊ちゃんの案に賛成だぜ、力を合わせた感が良い」


 ガンスが俺の言葉に乗てくれる。


 「殿下、本国にも使えそうなロボットがないか調査しましょう」


 ザーマスが気になる提案をしてきた。


 「家にそう言う伝説とかあったかな? まあ、調べてみるよ」

 「二号ロボとか作れるわね、ロボはどんどん強化して良いって言うし♪」

 「まあ、物があれば使い道はあるし手数は大事だね」


 ざくりすぎるが、形が見えて来た会議であった。


 「巨大ロボット、進太郎もパパと同じで男の子ね♪」

 「おば様、伝説の巨大な守護神とかありませんか?」

 「お願いします、なければ開発予算を下さい」


 魔界の城の中にある王族のプライベートルームで、母上に尋ねて見た。


 自前で物があるなら、修理して使えば良い。


 「そうねえ、王家の鎧は進太郎が使ってるし伝説の品ねえ?」


 母上が虚空から分厚く黒い書物と召喚し、自動で本のページをめくる。


 「うん、ヒット♪ この王家に仕える伝説の巨大魔獣かしら♪」


 本からページが飛び上がり、俺達の前に映像を見せる。


 「伝説の守護魔獣、キングゴート? クイーンゴートってのも、いるのね」

 「番の魔獣って事かな? 東の山に入り口がるダンジョンにいるのか」


 そう言う伝説の獣とかいるなら、ロボになるかもしれないな。


 「折角だから、二人で出かけてきたら♪」

 「いや、デートじゃないんだから!」

 「ママもパパとダンジョンでデートしたわよ♪」

 「魔界のデートって、ダンジョン攻略なんだ」

 「ほら、勇子ちゃんが誤解してる!」

 「あらあら、熱いわね♪」

 「はい、熱く行きます!」

 「うん、これはぐだぐだになる前に切り上げよう」


 ヒントは貰えたので、俺と勇子ちゃんはガンス達を呼び出して出かける事にした。


 ウルフヘッド号で山道を駆け上がり、岩戸で閉ざされた岩窟神殿前に到着する。


 「狛犬みたいに、入り口に山羊の石像が並んでるわね?」

 「王家の神殿っ! き、緊張して来やした!」

 「くうぅ、神殿からオーラが出てますね!」

 「き、気張らないと気絶しそうなのだ」

 「セキュリティだな、勇子ちゃんは魔王印があるから平気か」

 「そうね、むしろ歓迎されてるのかな?」


 王家の人間がマスターキー扱い何だろう。


 俺とレッドが岩戸に触れると入り口が開いた。


 中に入ると、自動的に壁と天井に紫色の火で明かりが灯った。


 どこかヒーローの基地のような通路を進む。


 「ダンジョンって聞いたけれど、基地なんじゃないの?」

 「そんな感じがして来たな」


 トラップがないか注意しながら進むと。脇に土偶っぽい物が並ぶ道に入った。


 「皆止まれ、土偶達が目覚めた!」


 俺が仲間達を止める。


 「げげっ! 戦闘ですかいこのゴーレムど共と?」


 イエローがビビりながらショットガンを召喚する。


 「お待ちなさい、ゴーレムの様子がおかしいですよ?」

 「動き出してこっち見たのだ!」


 ブルーは冷静に、グリーンはビビった。


 「待って、何か土偶達がお辞儀し出したわ!」

 「これは、王家の者が帰還したぞ歓迎せよ!」


 デーモンチェックで土偶達のステータスを確認すると友好的と出た。


 『ニンショウカンリョウ、トウロク。 オカエリナサイマセ♪』


 土偶の一体がしゃべり出した、他の土偶達は奇妙なダンスを踊り出した。


 「これは、プリンスと私達が遺跡に登録されたみたいなのだ!」

 「と、言う事はあっしらは攻撃と化されないんですね?」

 「ふう、興味深いですね♪」


 安堵する仲間達。


 『センタールームに、ご案内いたします♪』


 土偶がカタコトから流暢な会話に変わり俺達を奥へと先導し出した。


 「石で出来た作戦ルームね♪」

 「取り敢えず、変身を解いても良さそうだな」


 辿り着いた場所は古代遺跡っぽい、黄色い石壁の部屋。


 壁には巨大な青い水晶がまるでモニターのように嵌っている。


 「何か、このデカいテーブルの真ん中にも青い水晶玉があるのだ!」

 「あっら、こいつはもしかすると第二基地をゲットって奴ですかい?」

 「そのようですね、格納庫やロボがあるやもしれませんお♪」


 変身を解いて石の巨大な円卓に座るガンス達。


 これはもしかすると、当たりかも知れないな。


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