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この野郎、ただの無抵抗な小娘だと思うなよッ!
最後の足掻きにアタシの手を掴む筋肉男の腕に噛み付いてやった。
「このクソアマッ! 大人しくしてろッ!」
バシンと思い切り頬を叩かれた。
とんでもない倍返しだ。殴られた右の頬がズキズキと痛んで、頭がくらくらする。
抵抗したら、もっとひどい暴力を受けるかも……。
そう思ったら、抵抗して暴れるのが怖くなって、アタシはされるがままになるしかなかった。
どっちが先に入れるだとか、メイドだけに口でも奉仕してもらうかとか、久しぶりだから相当溜まってるだとか、そんな汚い会話を交わしながら、男達は路地のさらに奥へとアタシを引きずっていく。
力を込められる度に喉に当てられた短剣の刃が食い込んだ。
この痛み、もしかしなくても血が出てる。
あの時、先輩2人の忠告をちゃんと聞いておけば、こんな事にはならなかったのに。
アタシって本当に馬鹿だ。こんな人気のない所じゃ、叫んだって誰も助けに来てくれないだろう。
どうしよう、アタシの人生詰んだ。
「兄貴よぉ、やり終わったらコイツどうすんだ?」
「下手に置いとくと足がつくかもしれないからな。黒い髪なんて珍しいから、奴隷商人が喜んで買い取るだろうよ」
こういう面白みのねえ体した小娘が好みの変態貴族も多いらしいからなぁ、といらない情報も付け足して、筋肉男と腰巾着男はアタシを乱暴に路地の行き止まりに突き飛ばした。
逃げようと這いつくばったけど、「どこに行こうってんだ?」と髪を引っ張られてて連れ戻されてしまう。
しびれを切らした筋肉男に跨られて、地面に縫い付けるように押し倒される。
頬の痛みでなのか、悔しさでなのか、それとも絶望でなのか、ギュッと瞑った目から一筋の涙が頬を伝う。
乱暴に引っ張られたブラウスのボタンがはじけ飛んで、胸元が露になる。
スカート越しに内股を撫でられた瞬間、ゾゾゾっと背筋を悪寒が走った。
誰でも良いから……お願い、助けて!
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