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「あ、あの……フランツさんと妹さんは、あんまり似ていないんですね」
さ、手の甲にチュー事件はさっさと流そう。当の本人はこの場から逃走してしまったことだし。
さくっと次の話題に行ってみましょうかね。
「あぁ、僕は父親似で、アイネは母親似なんだ。目の色は違うけど、あの濃い茶髪なんかは本当に母さんそっくりだよ。性格も似てくれると良かったんだけど……」
ちょっと疑問に思って聞いてみたけど、そういう事らしい。
小さい頃は大人しい子だったんだけど、いつからかあんなキツイ性格になってしまったんだ?……と、フランツさんは深いため息をついた。
アイネの中で何か心境の変化でもあったのだろうか?
歳が近いであろうアタシからすれば、その気持ち、何となく分からなくもないけどね……。
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