4-≪ 339 ≫
≪ 339 ≫ ~ 4th Scene Start ~
茶を濁すだけ濁して、公園での休憩は終わった。
公園を出た一行は現在、中流階級の貴族の屋敷が連なる通りに差し掛かっている。
どの家も大きい。庭だけでロイズさんの家の3、4倍ある。
その圧倒的な佇まいに気圧されながらもフランツさんに付いて行くと、その家々の中でも一際大きな屋敷の前でフランツさんは歩みを止めた。
周囲の屋敷と明らかに風格が違う。
彫刻の施された大きな門、その先に見える広い庭。
さらにその奥には、大層立派な屋敷が建っている。
屋敷を眺めているとフジサキがポンポンと軽く肩を叩いてきた。
なんじゃい?と見上げると、彼はある一点を凝視していた。
何を見ているのかと、フジサキの視線の先を追う。
フジサキは門のちょうど真上、緻密に掘り込まれたエンブレムを見ていた。
ドラゴンのような生き物が剣と槍を持ち、大きな口から炎を吐き出す様子が描かれている。
あのエンブレム、どこかで見たことがある。たしか、城門の上や城下町のいたる所に掲げられた旗にも同じものが描かれていた。
マルトゥスのシンボルマークなのだろうか?
●○●CHOICE TIME!●○●
「フランツさんに聞いてみる」
…… ≪ 84 ≫ へ進んでください。
「フジサキに聞いてみる」
…… ≪ 322 ≫ へ進んでください。




