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「フランツ様、一つお聞きしてもよろしいでしょうか」
アタシが深くは聞けずに黙っていると、フジサキが身を乗り出して言った。
「……何だい?」
フランツさんはどうもフジサキがお気に召さないようだ。
フジサキが口を挟むたびにムッとしている気がする。
そんなに邪険にしなくてもいいと思うんだけどなあ……。
★チヒロの【 A point 】は、【 1pt 減少 】しました。
「長角族の能力が人族の能力を遥かに超えていると言われており、大変恐れられている……というところまでは理解いたしました。ですが、先ほどの光景から察するに、人族の皆様は長角族を恐れるというよりも毛嫌いしているように見受けられるのですが、それは……」
「そうだ、恐れるというより……憎んでいる」
フランツさんがフジサキの言葉を遮った。
「長角族は……初代ウェンデール王国の国王を殺害した反逆者なんだ」
グッと重い、腹の底からの呻くような声。
その声にやり場のない怒りが込められていたのを、肌の色が変色するくらい強く握り締められた拳を見て理解した。
殺された? ウェンデール王国の初代国王が?
一体、何故……。
アタシはその言葉の意味が理解できなかった。
まさか、ウェンデール王国の王も長角族を使って、大陸征服を目論んだのだろうか?
●○●CHOICE TIME!●○●
「フランツさんに聞いてみる」
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「怖いので黙っている」
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