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「遠巻きに魔物に襲われる君を見つけて、助けた時から気になっていたんだ。これが運命ってヤツなのかな?」
「えっ……」
ど、ど、どうしよう!
何て言ったらいいかわからない。心臓のバクバクが止まらない!
そうか。あの取調べとか、馬に2ケツとかは全部フラグだったんだな! そうなんだろ!
だが、しかしだ――。
フランツさんはイケメンだし、とてもいい人だ。
でも、だからと言って、異世界でフランツさんと恋愛する事は出来ない。
だって、元の世界に帰り辛くなるじゃん。
二度と会えない、連絡できない長距離恋愛なんて、ただの悲恋でしかないじゃない。
初彼との別れがそれとか、死ぬまで恋愛できない体になりそう。
「チヒロ、どうかした?」
黙り込むアタシに、フランツさんが心配そうに尋ねてきた。
そうだ、アタシの気持ちだけの問題じゃない。フランツさんにだって迷惑だよ。
アタシは再び、心に固く鍵をかけた。
悲恋は見て楽しむもの。……身近じゃなくて、遠くでね。
ましてや実体験なんぞ、言語道断なのです。
~ 1st Scene End ~
★チヒロの【 A point 】【 B point 】を必ず記録しておいてください。
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