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「フランツさん、フランツさんのお父さんは大丈夫でしょうか?」
「大丈夫って?」
「その……監視するべき人間が娘の服を着てるなんて……」
アタシの台詞に、フランツさんは「あはは」と笑って手を横に振った。
「心配し過ぎだよ。アイネが着ないんだし、着てくれる人がいる方が嬉しいに決まってるさ」
「そ、そうですか……」
でもアタシはスパイ容疑のかかった罪人なんですけどねぇ……。
割り切れないものは感じたが、フランツさんがそう言うなら、いいか。
「それよりチヒロ、この屋敷の案内がまだだったよね? 僕が案内するよ」
「良いんですか! 是非、よろしくお願いします」
お言葉に甘えて、アタシ達はフランツさんにコルデア家の屋敷内を一通り案内してもらうことにした。
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