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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第4章 アタシと、コルデア家
650/777

4-≪ 224 ≫

≪ 224 ≫


 意気揚々とエントランスホールに突入したアタシは直立不動の体勢を崩せずにいた。

 かきたくもない冷や汗がダラダラと止め処なく背中を伝っていく。

 フランツさんは『気さくな人だから大丈夫』って言っていたけど、アタシの目の前にいる人はどう見たって「気さく」の部類に入る人じゃない。


「お帰りなさい、父さん。ご健在で何よりです」

「そう言うお前も元気そうじゃないか、フランツ。副隊長としての働きはエリックからの書簡で見た。上手くやっているみたいじゃないか」

「エリックやグレッグに比べたら、僕なんてまだまだだよ」


 久しぶりに対面した親子の会話が和やかに続いている。

 アタシはって言うと、フランツさんとフジサキに挟まれて無言のまま立っている。

 折角の親子の会話に水を差したくはないからね。

 ここは黙ってやり過ごすに限る。


 だってさ、フランツさんのお父さんを一目見たら、大体の人はアタシみたいになっちゃうと思うよ。

 この人はあれだ、裏から世界を操るお仕事をしてる人だ。

 そういうオーラが体中から迸ってます。

 懐にチャカとかドスを忍ばせてみかじめ料の回収したり、仕事に失敗したり掟破りをした仲間に『小指を詰めろ』とドスを手渡したり、コンクリ詰めに氷漬け、薬漬けはお手の物――。

 つまり、マフィアものとか任侠ものの映画に1人は必ずいる、強面担当の人だ。


 ヤベェよ。これ、アタシの知ってる『気さく』と違うやつだわ。

 浅はかだったわー。





●○●CHOICE TIME!●○●


「とりあえず俯いて大人しくしておく」

       …… ≪ 105 ≫ へ進んでください。


「フランツさんのお父さんをよく観察してみる」

       …… ≪ 182 ≫ へ進んでください。

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