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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第4章 アタシと、コルデア家
616/777

4-≪ 190 ≫

≪ 190 ≫


 アタシは説教からやっと開放されて、ぐったりしているシェナの袖を掴んで集まっている皆に頭を下げた。


「すみませんが、お先に昼食を頂いてきます!」


 シェナを連れて、洗濯場を後にする。

 洗濯籠を洗い場に置いていると、シェナが『そう言えば……』と先ほどまで閉じていた口を開いた。


「フジサキさん、洗濯場に来なかったけど……何処に行ったんだろうね?」

「あぁ……たぶん、フランツさんの剣術の稽古相手をしてるんじゃないかな?」

「えっ!」


 『フランツさん』の単語にシェナがすかさず、反応した。

 ここまで来ると『フランツ教』とかいうカルト教団を設立しそうだな、この子は……。


「ふーん。それにしてもフランツ様とフジサキさんの稽古……2人ともカッコいいんだろうなぁ。ちょっと見てみたいかも! チヒロ、今度仕事してるふりして見に行こうよ! フジサキさんもなかなかの色男だけど……アタシはやっぱりフランツ様かな。チヒロはやっぱりフジサキさん?」

「いやいや、シェナさんや。ビアンカ姉さんにも貸し作りっぱなしなんだから、ちゃんとお仕事しましょうね。大体、あの2人が稽古してる所には高確率でアイネお嬢様が出現するっぽいから目の敵にされてるアタシはパス! そもそもフジサキのヤツはアタシの執事みたいな者であって、恋愛対象としては見てないよ。一緒にはいるけど、お互いそんな風に相手を意識した事はないなぁ……」

「えぇー。チヒロ、淡白過ぎぃ! もっと、恋した方が絶対良いよ!」


 手を左右に振って『ないない』と否定すると、シェナが信じられないって顔で見てきた。

 エーッ! そんなんじゃ、若い内に枯れちゃうよ! と、シェナがぶうぶう言いながらついて来る。

 アタシはそれを軽くスルーして、昼食を取るために屋敷内のキッチンへと急いだ。


 ……とりあえず、今は忙しいのでこれだけ言っておこう。

 コルデア家のメイド見習いになったアタシは……今、ちゃんと心から笑っているよ。





                        ~ 7th Scene End ~



★チヒロの【 C point 】~【 I point 】を必ず記録しておいてください。

★チヒロの【 Key word 】を必ず記録しておいてください。


 このまま、≪ 250 ≫ へ進んでください。

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