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まずは3人の意見を聞いてみよう。
じっと待っていると、シェナが少し呆れたような溜息をついた。
「死ぬってチヒロ……いくらアイネお嬢様がチヒロの事を嫌ってたって、殺したりなんかしないよー」
「その意見にはアタシも同感だねぇ。チヒロは少し大袈裟に考えすぎなんじゃないかい?」
身も蓋もない見解を言う2人に、アタシは床に両手を勢いよく突いた。
アタシだって、そんな風に考えたくなんてないさ。
でも、相手があのアイネだと思うと否応無しに身の危険を感じてしまうのだ。
「2人はアイネお嬢様に凶器を突き付けられた事がないから、そんな事が言えるんです! あれはマジでアタシを殺る気の目でした。そんなお嬢様と密室に2人きりになったら、翌日アタシは冷たい無残な姿で発見される事間違い無しですよ!」
「だ・か・ら、考えすぎだってば! いくら気性の荒いお嬢様でもコルデア家の名誉に関わるような大それた事しないって!」
「マスター。不躾ながら言わせていただきますが、私もシェナ様の意見に同感でございます。アイネ様は決して、そのような事をなさるお方ではございません」
この場において、フジサキとシェナがアイネ側に寝返った。
この裏切り者共め!
残るはビアンカ姉さんだが、彼女は先ほどから1人考え込んでいる。
アタシは見捨てないでオーラを放ちながらビアンカ姉さんを見つめた。
「ビアンカ姉さんは、どう思います? やっぱり……アタシの考えすぎですかね?」
黙りこむビアンカ姉さんを見上げると、バッチリ目が合った。
アタシが眉をハの字に下げると、ビアンカ姉さんは
「しょうがない子だねぇ」
と言い、フッと笑った。
その目はアレですか、「呆れちゃうね」ってことなんでしょうか。ちょっと、ショックなんだけど……。
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