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フジサキ、さすがにやり過ぎじゃないか……?
「あ、の……」
恐る恐る話しかけると、アイネはハッと我に返ってフジサキの手をバッと振り解いた。
「お、お兄様! この二人はいつまでここに置くの!?」
突然呼ばれたフランツさんは、魂でも抜けていたのか、ビクッと肩を揺らした。
手の甲をゴシゴシとスパッツ風の革ズボンに擦り付けながら、アイネがフランツさんの方を見ている。
いくらか冷静を装ってはいるものの……頬はほんのり赤い。
この子、強気なわりに、案外初心なのね。ギャップ萌えとかいうやつかな?
「あの方に会わせて、王国に無害な存在かどうか判断を頂いたら即解放するつもりだよ」
「そう、そうなのね、この家にいるのはそれまでなのね!」
「アイネ?」
「分かったわ!」
1人納得すると、アイネは槍を持ってそそくさと客間から出て行こうとする。
その後ろ姿をフランツさんが追おうとする。
こちらに眼もくれず、早歩きでドアを開くと一度だけ振り返って、跪いたままのフジサキと立ち竦むアタシを睨んだ。
「勘違いしないで! ティルバのスパイかもしれない貴方達を認めたわけじゃないから。私は、お兄様のように騙されたりなんかしないから!」
どうにか立て直そうとはしてるみたいだけど、平静ではないよね……。
フランツさんの制止も空しく、アイネは客間から立ち去った。
客間には平穏な静けさが戻った。
槍をつき付けられた時は殺されるんじゃないかと、ヒヤヒヤしたけどね……。
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