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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第4章 アタシと、コルデア家
558/777

4-≪ 132 ≫

≪ 132 ≫


 フジサキ、さすがにやり過ぎじゃないか……?


「あ、の……」


 恐る恐る話しかけると、アイネはハッと我に返ってフジサキの手をバッと振り解いた。


「お、お兄様! この二人はいつまでここに置くの!?」


 突然呼ばれたフランツさんは、魂でも抜けていたのか、ビクッと肩を揺らした。

 手の甲をゴシゴシとスパッツ風の革ズボンに擦り付けながら、アイネがフランツさんの方を見ている。

 いくらか冷静を装ってはいるものの……頬はほんのり赤い。


 この子、強気なわりに、案外初心(うぶ)なのね。ギャップ萌えとかいうやつかな?


「あの方に会わせて、王国に無害な存在かどうか判断を頂いたら即解放するつもりだよ」

「そう、そうなのね、この家にいるのはそれまでなのね!」

「アイネ?」

「分かったわ!」


 1人納得すると、アイネは槍を持ってそそくさと客間から出て行こうとする。

 その後ろ姿をフランツさんが追おうとする。

 こちらに眼もくれず、早歩きでドアを開くと一度だけ振り返って、跪いたままのフジサキと立ち竦むアタシを睨んだ。


「勘違いしないで! ティルバのスパイかもしれない貴方達を認めたわけじゃないから。私は、お兄様のように騙されたりなんかしないから!」


 どうにか立て直そうとはしてるみたいだけど、平静ではないよね……。

 フランツさんの制止も空しく、アイネは客間から立ち去った。


 客間には平穏な静けさが戻った。

 槍をつき付けられた時は殺されるんじゃないかと、ヒヤヒヤしたけどね……。





●○●CHOICE TIME!●○●


【 E point 】が【 4pt 】以上

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       …… ≪ 21 ≫ へ進んでください。

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