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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第4章 アタシと、コルデア家
547/777

4-≪ 121 ≫

≪ 121 ≫


 この際、考えるな……感じろ。

 インスピレーションのみで、乗り切るんだ千尋!

 今ならまだ、打つ手はあるはずだッ!

 死亡フラグは、この異世界に来てから何度も回避してきたじゃないか。

 だから、今回もミラクルがきっと起こるさ。

 大丈夫、大丈夫。落ち着け高鳴るこの心臓!


 アイネから突然の強制呼び出しを食らったアタシは、ブツブツ独り言を呟きながら廊下を1人歩いていた。


「あれー、チヒロ、こんなところでどうしたの?」


 次の仕事である倉庫の掃除のために廊下を歩いていると、後ろから元気な口調の声が聞こえてきたので振り向いた。


「ほら、チヒロ! 今から倉庫の掃除でしょ? この燭台、ちょっと持って~。すごく重いのー」

「ほぅら、シェナ! 気を抜くとバランスが崩れるよ!」

「っとと……わっ!」

「全くもう……言わんこっちゃないねぇ」

「お疲れ様です、マスター。どうなさったのですか? 顔色があまり宜しくないようですが」


 大量に重ねた重そうな箱を余裕そうな顔で持つフジサキと、いくつかの燭台を抱えたシェナ、そして箒やはたき、チリトリなどの掃除道具を持ったビアンカ姉さんが集合していた。

 あわあわしているシェナと呆れ顔のビアンカ姉さん、そして無表情のまま首を傾げてアタシを心配するフジサキ。

 持ち物から察するに、これから彼女らも倉庫に行くのだろう。


 ちょうど良かった。何も1人で悩む事はないんだ。

 この3人にさっき起こった事をありのままに話して相談すれば、何か良い打開策を授けてくれるかもしれない。

 アタシは3人に駆け寄ると、とりあえずシェナの手から落ちそうになっている燭台を持った。

 アタシの浮かない表情に気づいたのか、ビアンカ姉さんに『どうかしたんだい?』と聞かれる。


「シェナ、ビアンカ姉さん、お疲れ様です。フジサキもお疲れ。いや……どうってほどの事はないんですけど、ちょっと3人にご相談したい事があって……」

「相談ー?」

「えっ、相談だって?」

「相談……でございますか?」


 見事にハモッた先輩メイド2人と、少し遅れたフジサキの反応。





●○●CHOICE TIME!●○●


「やっぱり自分ひとりで解決した方がいいかな」

       …… ≪ 69 ≫ へ進んでください。


「良かった、3人に相談してみよう」

       …… ≪ 181 ≫ へ進んでください。

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