4-≪ 115 ≫
≪ 115 ≫
アタシの説明じゃ、わかりにくかったかな。
「うーん……フジサキ、上手く説明できる?」
「できますが、マスターはフランツ様に何をお聞きになりたいんですか?」
「だーかーらー、一応、アタシも異世界トリッパーだし、この世界の正義と悪の事情は知っておきたいじゃん。トリップしたヤツが『勇者』みたいな展開になると、アタシは魔王を倒しに行かなきゃならなくなるし」
「行きたいのですか?」
「嫌だよ! ただのJKにそんな強そうなヤツ、倒せるわけないじゃん。ただでさえ、剣も魔法も使えないチート能力無しの平凡トリップしちゃったんだからさ」
「では、なぜ……」
「回避できるものなら回避したいの。今のうちに策を練って、勇者フラグを折るんだよ」
「なるほど……。それならば……」
フジサキがふうむ、と考え始めると、フランツさんは
「いや、フジサキの説明はいいから」
とそれを遮った。
「でも……」
「チヒロの言いたいことは何となくわかった……からね?」
そして、一つウインク。
はぁ、そうですか。ここでウインク。
二昔前の少女漫画のヒーローみたいだな。
★チヒロの【 A point 】は、【 1pt 減少 】しました。
★チヒロの【 B point 】は、【 1pt 増加 】しました。
このまま、≪ 292 ≫ へ進んでください。




