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現在、ブレイズ家の客間には背筋も凍る絶対零度のブリザードが吹き荒れています。
そんな豪雪地帯でもメイドさんは逞しいようで、何事も無かったかのようにアタシ達が飲んでいたカップにお代わりのお茶を注いでいました。
メイド服越しでも分かるボン・キュッ・ボンのナイスバディ。見たことのない濃い藤色のウェーブのかかった長い髪をサイドテールにしています。
メイドというよりは……酒場にいそうな妖艶なおねーさんです。
ちょ、ちょ、そこのメイドさん。落ち着いてお代わりを注いでる場合じゃないのでは?
年の功……っていうほど年齢はいってないよね?
アタシの視線に気づいたのか、藤色髪のメイドさんがちらりとこちらを見た。
目元の泣きぼくろが色っぽい……いやいや、そんなことを言っている場合ではなくて。
一瞬だけ目が合ったけど……ちょっと笑っていたような気がする。
親しみ……というよりは、珍獣でも見たような感じだ。
そして藤色髪のメイドさんは『ごゆっくり』と一礼して、客間から出て行った。
ねぇ、ちょっと待って、こんな状況でどうやってゆっくりすれば良いのか教えてください。
もしかして、こういう事が日常茶飯事で慣れちゃってるのかな? 慣れって怖いね。
★チヒロは【 Key word 】の【 泣きぼくろ 】を入手しました。
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