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この屋敷は3階建てで、一階は食堂やお風呂、居間などの家族共同の生活空間。
2階は武器庫や書庫、使用人さん達の部屋があった。
3階はフランツさん達家族の自室や来客用のゲストルームで、この中のどれかの部屋にアタシ達は住む事になるだろうとフランツさんは言っていた。
最終的なアタシ達への待遇は、当主であるフランツさんのお父様が決める事なので、フランツさんには発言権と決定権がない。
部屋一つ一つの説明を受けながら、アタシ達は場所を外に移した。
整備された庭園を抜け、庭の物置から馬屋まで隅々まで見て回ると、あっと言う間に日は西に傾き、東の空には一番星が瞬いていた。
余談だが、その間もアイネは帰って来なかった。
睡蓮が浮かぶ、美しい池が造られた中庭のテラスで綺麗な夕日を眺めていると、ウィルソンさんがやって来た。
「フランツお坊ちゃま、旦那様がお戻りになられました。お出迎えを」
「ありがとう、ウィルソン。チヒロ、父さんが帰って来たみたいだから一緒に行こう。フジサキ、君もだ」
立ち上がったフランツさんに促されて、アタシとフジサキはエントランスホールに向かった。
●○●CHOICE TIME!●○●
「身だしなみの確認をもう一度しておく」
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「フランツさんのお父さんについて聞いてみる」
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