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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第4章 アタシと、コルデア家
499/777

4-≪ 73 ≫

≪ 73 ≫


 明らかに異様な空気が渦巻いる事にアタシは目を見張った。

 たかが子供が遊びで言い放った一言に皆が怯えている。尋常じゃない。

 フランツさんに目を戻すと、温和な彼が今まで見せた事のない怖い顔で一点を見つめていた。

 彼の口元からギリッと歯軋りの音が聞こえて、思わず息を呑んだ。

 子供達がそれぞれの母親に連れられ、蜘蛛の子を散らした様に足早に広場から離れていくと、驚くほどの静寂が広場を支配した。


「子供の一言でこの有様。穏やかではございませんね」


 フジサキの言うとおりだ。これは、ただ事じゃない。

 そこまで人々を恐怖させる『ちょうかくぞく』とは一体、何者なのだろうか?

 膝の上で握る両手に、自然と力が入った。


「人の姿を模した悪魔。畏怖の象徴……その名は『長角族』」


 フランツさんの発した言葉が、誰もいなくなった広場に木霊した。





                        ~ 2nd Scene End ~



★チヒロの【 A point 】【 B point 】を必ず記録しておいてください。


 このまま、≪ 147 ≫ へ進んでください。

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