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洗濯も終わった事だし、午前中最後の仕事である中庭の水遣りに早く行きたいところなのだが、シェナがフランツさんのシャツに抱き付いて頬擦りを始めてしまったのでそろそろ止めないと……恋する乙女は盲目で怖いよね。
こんな所で油を売っていると、どこからともなく現れる神出鬼没なエレノアさんからの無言の圧力が怖い。
一人盛り上がっているシェナを苦笑いを浮かべながらなだめようとアタシは動いた。
「ほら、シェナ。そろそろ中庭の水遣りに行かないと……」
「後、もうちょっとだけ! フランツ様に抱きしめられている夢を見させて!」
うわぁ、こりゃ駄目だ。この子、夢と妄想の世界に行っちゃったよ。
早く帰って来ーい!
シェナをフランツさんのシャツから引き剥がそうと1人で悪戦苦闘していると、洗濯物の向こう側に誰かがやって来た。
「おい、そばかす! また仕事サボってフランツ様のシャツの臭いかいでんのか? とんだ変態野郎だな」
その声は、大層愉快そうにクククッと忍び笑いをしながらシャツにすがり付くシェナを罵った。
アタシとその声で我に返ったシェナが洗濯物を捲ると、そこにはハル先輩がニヤニヤしながら立っていた。
「あ、ハル先輩。お仕事、お疲れ様です」
「よう、チヒロ。新入りなのにそこの変態そばかすのお守りしなきゃいけねぇなんて、お前も貧乏くじ引いちまったな」
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