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「うぅ……。3人とも何処行っちゃったんだよぅー」
認めたくないが、アタシが『迷子』になってから優に2時間以上が経過している。
17歳にもなって迷子になるとか、アタシ馬鹿だろ!
自分自身に悪態を吐くが、そんな事をしても何の解決にもならない。
むしろ、迷ったと気が付いた時に、何で屋敷に素直に帰らないで3人を探そうとしてしまったのだろうか。
迷子になった時は『歩き回らない』が鉄則なのに、パニくったアタシは商店街を走り回ってこの始末だ。
ウロウロ歩き回ったせいで現在、自分が都市のどこら辺にいるのかも分からなくなっていた。
さっきまで人がごった返していたはずなのに、今はすれ違う人もまばらで薄暗い裏道のような所をトボトボと歩いている。
本当にここは何処なんだろうか? マルトゥスにもこんな怪しい臭いがプンプンする荒んだ場所があったんだなぁ……と現実逃避に走ってみる。
狭い道のど真ん中で立ち止まって両膝に手を付くと、ハァっと深いため息をついた。
「本当に……どうしよう。せめて正門前の広場に行ければ、自力で屋敷まで帰れるんだけど」
●○●CHOICE TIME!●○●
「とりあえず前に進む」
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「元来た道を戻る」
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