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アイネだっていきなりフジサキをブスリとはやらないだろう。
とにかく刺激しないように様子を見守ろう……。
一方、槍を突きつけられたフジサキはアイネを見つめたまま、平然と立っている。
「ティルバの犬が堂々とこの屋敷に入ってくるとは、とんだ命知らずのようね。今すぐ、その首を跳ね飛ばして本国に送り返してあげるわ!」
興奮と狂気を孕んだ叫びの後にアイネは槍を振りかぶった。
その動線は寸分違わずフジサキの首に振り下ろされる。
妹の突如の行動に反応の遅れたフランツさんが剣を構えて動こうとしたが、間に合わない。
「フジサキッ!!」
フジサキの首がテイクオフしてしまうッ!
この場において、何も出来ないアタシはフジサキの名を叫ぶ事しか出来なかった。
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