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「遠巻きに魔物に襲われる君を見つけて、助けた時から気になっていたんだ。これが運命ってヤツなのかな? なんてね! でも、異世界人の君を詳しく知りたいって言うのは本当だよ」
「アハハ、運命ですかー。フランツさんの冗談は面白いですねー」
はにかんで笑うフランツさんに、不覚にもキュンとしてしまった。
乾いた笑いで何とか誤魔化したが、心臓はバクバク状態だった。
喜びたいけど、喜べない! すっごい複雑な心境だ。
そうか。あの取調べとか、馬に2ケツとかは全部フラグだったんだな! そうなんだろ!
だが、しかしだ――。
フランツさんはイケメンだし、とてもいい人だ。
でも、だからと言って、異世界でフランツさんと恋愛する事は出来ない。
だって、元の世界に帰り辛くなるじゃん。
二度と会えない、連絡できない長距離恋愛なんて、ただの悲恋でしかないじゃない。
初彼との別れがそれとか、死ぬまで恋愛できない体になりそう。
悲恋は見て楽しむもの。実体験は言語道断なのです。
~ 1st Scene End ~
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