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「え? いや、こんな高そうな服を貸していただいて……アタシには勿体無いですよ」
開口一番に褒めてくれたフランツさんに、アタシは苦笑いで返した。
浴室にあった姿見鏡で確認したけど、完全に服の存在だけが浮いていた。
うわぁ、これはひどい。ってしばらく鏡から目が離せなかった。
靴がローファーのままだから余計なのかもしれない。この際、メイドさん達が着てるメイド服でも良かったんだけどね。
まだ、あっちの方が救いがあったんじゃないかな?
「良いんだ。その服は父さんがアイネの15歳の誕生日に贈った服なんだけど、アイツは一度も袖を通してないんだ。『私、動きやすい服が好きです!』なんて言われて、父さんがガッカリしてたっけなぁ」
その時の事を思い出しているのか、父親を哀れむような表情をするフランツさん。
ははぁーん。なるほど、つまりこれはアイネのお下がりってわけね、把握したわ。
確かに槍を持ってあんな激しい動きをするのに、こんなロングスカートは履けませんわな。
お年寄りとかが、JKの服装とか態度を見て言う『お里が知れちゃうわ』って奴だね。
その結果、アタシのところに回ってきた訳だが、この服を着たアタシをフランツさんのお父さんが見たらどう思うんだろう?
監視する事になった罪人が娘の服着てるとか、相当怒るんじゃね?
そう考えたら、早々に脱ぎたくなってきた。夕方までに制服乾かないかな?
●○●CHOICE TIME!●○●
「フランツさんに聞いてみよう」
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「フジサキはどう思うかな」
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