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「いや、えーっと……私のいた世界では、グラン・パナゲアみたいな魔法と魔物が存在する世界には、必ずって言っていいほど魔王っていう魔物の長がいて、世界征服を目論んでるっていう定説があるんです。そして必ずその魔王を倒すために立ち上がる勇者が現れます」
「そうなのかい? ふむ、チヒロの世界の人々は想像力がとても豊かなんだね」
「アタシは『日本人』っていう人種なんですけど、元の世界でも特に想像力が豊かな人種ですね。それで、勇者や魔王の一般的な具体例を挙げると、勇者はその名の通り、無償で世界を救う慈善家の事です。ただ、他人の家に押し入って壺を割ったり、棚からお金を取っていくという鬼畜な輩もいますが、『勇者だから』っていう理由で、大抵の事は許されちゃいます」
「待ってくれ。勇者って、慈善家なんだよね?」
「信じられないかもしれませんが、慈善家なんです。でもって、魔王の方は『世界の半分をお前にやろう』って自分を倒しに来た勇者をスカウトしたり、『お前も蝋人形にしてやろうかッ!? ドゥヘヘッ!』って少女を誘拐する謎の老人の歌を歌い出したりします。そんな人達、いたりしませんかね?」
「う、うーん……」
アタシの話を聞いたフランツさんがマジで困っている。
●○●CHOICE TIME!●○●
「フジサキに説明させてみよう」
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「もう少し丁寧に説明してみよう」
…… ≪ 266 ≫ へ進んでください。
「困らせてるみたいだし、これ以上は諦めよう」
…… ≪ 343 ≫ へ進んでください。




