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最初にアタシを取り調べしたハゲ――もとい、グレッグさんには、あんまりいい印象はなかった。
だけど、ある日……。
「ちょっと頼む」
と、何人かの怪我人がアタシ達が乗っている荷馬車に乗せられた。
魔物討伐で負傷した、歩くのが困難になってしまった人達だ。
そして、グレッグさんはアタシの手錠を外した。
驚いてグレッグさんの顔を見ると「今だけだ。フランツ副隊長の許可は取ってある」と言って、今度はフジサキの手錠も外した。
「暇だろ。手伝ってくれ」
「え……」
「かしこまりました」
呆け顔のアタシに対し、フジサキがてきぱきと動き始めた。
その後、彼らのために食事を運んだり、治療をしたりするグレッグさんの手伝いをしたりした。
その間、アタシと怪我人が会話する事はなかった。
スパイと疑われてるんだし……仕方がない。
せめて……と、安静にしなければならない彼らの迷惑にならないように、出来るだけ静かに過ごした。
●○●CHOICE TIME!●○●
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