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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第3章 アタシと、グッさん
401/777

3-≪ 35 ≫

≪ 35 ≫


 グッさんは丁寧に説明してくれた。


 魔瘴気(ましょうき)――。

 この世界はあらゆる物が大なり小なりの魔力を持っている。

 道端に転がる小石から動物、そしてアタシ達が今踏みしめている大地も、だ。

 平原の様に風通しが良い所では大地から発生した魔力は分散される――が、森のように木々が密生し、風通しの悪い所では魔力が行き場を失い留まってしまう。

 こうして徐々に濃度を増して蓄積された魔力を『魔瘴気』と呼ぶ。

 この魔瘴気は森に住む生き物に徐々に影響を及ぼしていく。

 最初は小さく人畜無害だった生物が魔瘴気の溜まった森で世代交代を重ねていく内に巨大化し、凶暴な姿に変貌する。

 それが『魔物』なのだそうだ。


「ふーん」

「あの森一帯は、原因は不明だが高い濃度の魔瘴気が発生していたらしくてな。それで魔物がやたらと大量発生して近隣の村々を荒らし始めて、俺達が派遣されたってわけさ」


 元の世界の知識で、魔法=便利のイメージを持っていたアタシは考えを改めた。

 その溜まり過ぎた魔瘴気のせいでローナ村の人達は苦しんでいたのだ。

 グッさん曰く、次に現場に着任する第3部隊は溜まった魔瘴気を分散させるために木を伐採する重労働も課されていて「先鋒の仕事が魔物討伐だけで良かったぜ」と第3部隊を哀れみながらも笑顔でそう言った。





 このまま、≪ 19 ≫ へ進んでください。


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