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「うわぁああああんッ! グッさん! 現実が残酷過ぎて、アタシ生きるのが辛くなってきた!」
「うぉッ!? 何だ、いきなり。お前、さっきまでの元気は何処に行ったんだよ?」
脳内で繰り広げられたマルトゥス城の兵士達からの酷い仕打ちに、アタシは苦悶の表情を浮かべながら頭を抱えるとその場に力なく膝をついた。
180度態度が変わったアタシをグッさんが困惑の表情で見ながら「大丈夫か?」と声をかけてくる。
「マスター、私達への待遇がどのようなものなのか、まだ決まったわけではございません。悲観されるのは時期尚早かと思われます」
そんな事を言われても何の慰めにもならない。
虐めの恐怖を知らない元端末機はこれだから……。
たぶん、フジサキはどんな扱いをされても「問題ございません」と「そうでございますか」しか言わなそうだ。
フジサキには嫌味も冗談も全然通じないからなぁ……鈍感なのか、そういう仕様なのか。
アタシを心配してなのか膝をついて覗き込んでくるフジサキを、どう足掻いても絶望な顔で見上げた。
やばい、涙出そう……。
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