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2、3日もしないうちに、彼らの怪我はすっかり治った。
彼らはグレッグ隊長補佐にだけお礼を言って、荷馬車から降りていった。
その時、彼らはアタシの事を一瞥していく。
その眼は彼らの複雑な心境を物語っていた。中には口を開きかけて、結局何も言わずに去っていく人もいた。
仕方ない事だと思う。だって、アタシは彼らからしたら敵国の犯罪者なのだから――。
変に気を使われた方が、かえって居心地が悪い。
そんなことよりも数日で怪我が完治するこの世界の兵士さんって、生命力が強いんだなとそっちに感心した。
「助かった。ありがとな」
不意に、グレッグさんがそう言った。
アタシは驚いて彼の顔を見た。
そりゃ、前よりは仲良くはなっていたけど、まさかちゃんとお礼を言われるとは思わなかったからだ。
「やっぱ、お前ら……何も知らなすぎる。魔物のことも……」
「だって本当に知らないし」
「私の方では記憶しておりますが」
「片方は妙に物覚えがいいし……」
そりゃ、元iPh●neだからね。
情報を入れることに関しては天下一品だよ。
「……異世界、ねぇ」
グレッグさんが不思議そうに首を捻った。
この日を境に、アタシたちは急速に仲良くなっていった気がする。
●○●CHOICE TIME!●○●
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