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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第3章 アタシと、グッさん
376/777

3-≪ 10 ≫

≪ 10 ≫


 マジでふざけんな。せめて城の手前まで乗せてけや。 


 アタシは発車しようとしている荷馬車に神速の足並みで突進した。

 御者台にもの凄い剣幕でしがみ付くと、乱れた髪の間からグッさんを見上げた。

 グッさんが「ゲッ!?」と嫌そうな顔をする。

 逃がさねぇぞ、このハゲ野郎!


「アタシ達はここに置き去りですかぁ? 忙しいのは分かったけど。ふざけんな、あそこまで乗せてけ!」


 怒りで口元がヒクつくのを押さえられないぜ。

 背後にそびえるマルトゥス城を指差して、アタシはフジサキが止めるのも聞かずに、必死に荷馬車にぶら下がった。

 グッさんが暫く首を傾げてから、おぉ!っと手を打った。


「色々と勘違いしてるみてぇだけど、身元引受人は手配済みだから心配するこたぁねーよ」

「身元引受人? 何ですか、それ?」


 グッさんの言葉をオウム返しして、アタシは荷馬車から手を離した。

 どうやら、アタシ達を引き取ってくれる人がいるらしい。

 いつの間にそんな人物を呼んだのだろうか?





 このまま、≪ 24 ≫ へ進んでください。

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