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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第2章 アタシと、ローナ村
330/777

2-≪ 206 ≫

≪ 206 ≫


 牧場には、牛と馬と羊、それと養鶏小屋もあってニワトリがけたたましく鳴いていた。

 働いている人は、男の人と女の人、半々だ。

 ここでも「巫女様に、そんな……」と言われたけど、どうにか頼み込み、やらせてもらった。


 ……けれど。

 牛の寝床に干し草を敷こうとして、蹴られた。

 羊の群れを追って柵に追い込もうとして、逆にアタシが追い込まれた。

 鶏の産んだ卵を回収しようとして、手の甲を赤く腫れるまで突かれた。



「……アタシ、動物に向いてないんだ……」


 誰だっけな? 猛獣に噛みつかれて大怪我した女優さん、いなかったっけ。

 フェロモンなのか何なのか知らないけど、何もしていないのに動物にめっちゃ嫌われる体質の人がいる、とは聞いたことがあるけど……。

 アタシ、まさかのソレだったのか……。


「マスター……これは……」

「うん……」


 フジサキが全てを語らなくても、わかる。

 動物相手の仕事は、アタシには向いてません。


  



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