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JKのアタシが異世界転移(以下略)ゲームブック版  作者: 加瀬優妃
第2章 アタシと、ローナ村
285/777

2-≪ 161 ≫

≪ 161 ≫


「それじゃ」


 そう言うと、フランツ副隊長は去っていった。

 フジサキは本当は別のテントになる予定だったみたいだけど、お願いして一緒のテントにしてもらった。

 ベッドの側の椅子に座ってもらう。


「お休みなさいませ、マスター。何かございましたら何なりとお言い付けください」


 そう言って、フジサキはテントの出入り口の方に目を向けた。

 眠らないフジサキは夜通し、何があってもすぐさま対応できるように警戒に当たるのだろう。

 どうして、そこまでしてくれるのだろうか?

 アタシの持ち物だからというのでは、理由にならない気もする。


 目を閉じてみるが、一向に眠気はやって来ない。

 明日の朝、ロイズさんやテレサさんに再会したら、まず何と話しかけよう。

 そして何と言って別れれば良いのか、全く思いつかない。

 戻って来ないアタシとフジサキをきっと、今この瞬間も心配しているはずだ。

 2人にだけ挨拶をして、自分勝手な理由で去るアタシを2人は怒るだろうか? 失望するのだろうか?


 考えれば考えるほど、眠れなくなっていく。

 ただ目を瞑って「このまま朝なんて来なければ良いのに」と、刻々と迫る夜明けを呪った。





 このまま、≪ 117 ≫ へ進んでください。

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