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「わ、美味しそう。いただきまーす」
「どうぞ召し上がって下さい」
フジサキは恭しく頭を下げた。
ふーふーしながら、一口。
……うん、美味しい。
「わー、普通に雑炊みたいだねー」
「みたいではなく、90%日本の雑炊でございます。二日酔いに効くと言われる食べ物を検索、この村にある食材で一番近いものをテレサ様ご協力のもと捜索、そしてレシピを検索した結果、この雑炊が一番よいと判断し、作らさせていただきました」
「……へ?」
アタシは器を取り落としそうになった。
「これ……フジサキが作ったの?」
「さようでございます」
「食材探しから……?」
「はい。マスターは旅を希望されておりましたので、まずは食を押さえるべきだろうと、この二日間学習いたしておりました」
「え……まさか、一睡もせずに?」
「私には生物に必要不可欠である『睡眠』というものを摂らずとも、生命活動には全く支障を来たしませんので、ご心配には及びません」
そ……そうなんだ……。
眠れない身体ではなく、眠らない身体のフジサキ。
一体、どう言う構造になっているんだろう。また一つ、謎が増えた。
★チヒロは【 Key word 】の1つ、【 食 】を手に入れました。
※【 Key word 】がMAXの20個だった場合は、もっとも古い【 Key word 】を破棄し、【 食 】を入手して下さい。
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