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「……どうって……」
「うん?」
「正直……長い名前だな、と思いました」
「ぷッ!」
正直に答えると、フランツ副隊長は突然吹き出して綺麗な顔で笑い始めた。
一方のアタシは何故このタイミングで笑い出したのか理解できず、ポカンとした顔でなおも笑い続ける彼を傍観した。
な、何だよ? 何でいきなり笑い出したの、この人……意味不明すぎる。
いつまで笑ってんだと言う意を込めて軽く睨むと、フランツ副隊長は軽く咳払いを一つして椅子から立ち上がった。
丁寧に椅子を戻す彼を、今度は呆気に取られた顔で見上げる。
その視線に気づくと、フランツ副隊長は先程まで浮かべていた薄ら笑いとは違う、優しい微笑で見返してきた。
え? ちょっと、何処行くの? 聴取はどうした?
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